スタジオ便り

スタジオから日々のあれこれお届けします

顔を怪我する子が増えている?子どもは遊びの中で身を守る能力を高める

「顔を怪我する子が増えている」

これは最近になって始まったばかりではなく、数年前から言われています。


顔を怪我してしまうということは、転んだときに手がつけずに、顔から地面に激突してしまうということです。


どうしてこういったことが増えているのでしょうか。


安全性が重要視されるようになったけど、、、、

時代と共に、公園や幼稚園、学校などに設置される遊具の安全性が見直され、落下して頭を打つなどの危険な怪我は減少傾向にあります。

ところが、顔の怪我だけは増加しているようです。


転んだ時や落ちた時に危険を回避する能力が低下しているというのが理由の1つだと考えられています。

=手をつけない


遊具をはじめとして、遊びの中での安全性が確保されてきたことはもちろん良いことですが、

それとともに、危険に対する免疫力が年々低下していることも事実としてあるようです。


遊びの中である程度のびのびと自由に、ちょっぴり危険を伴う経験も必要だそうです。


(★危険な遊びを推奨しているわけではありません。注意事項は守りましょう。)

外で体を動かして遊ぶ量が減っている

安全性が確保されてきたことは素晴らしいことで、その環境をフルに活用できれば良いのですが、

そもそも外で体を動かして遊ぶ量が減っているのも、顔の怪我の増加(手がつけない子の増加)に関係しているようです。


屋外で遊ぶということは、不安定なところや、傾斜のあるところ、よく滑るところなど、様々な足場を経験します。

また、ぶつからない様に気を付けたり、転んだり、遊びの中で様々な姿勢の変化を経験します。

その中で子ども達は少しずつ、上手に転べるようになっていきます。


ところがその量が減っているため、なかなか自分自身で安全を確保する能力が育ちにくいようです。


様々な要素を遊びの中で体得する

子どもたちは、遊びをたくさん経験することで、自分の体を守る術を知っていきます。

安全にかかわる要素は下記の通りです。


・運動面(身体のサイズ感、運動能力)

・精神面(衝動や注意のコントロール)

・知的面(判断する、理解する)

・社会面(ルールを守る)


上手に転ぶ能力は、このうちの運動面に分類されます。

でも、それだけでは自分自身で安全を確保することはできません。

「ここは危ないな」と判断できる能力や、注意散漫になりすぎない能力も必要になってきます。


のびのびできる環境で繰り返し遊び、様々な経験をしていくことでこれらの能力が発達していきます。

遊びの環境自体が昔ほど危なくないこと、そして遊ぶ量が減っていること、これらが相まって顔の怪我が増えています。


解決策は、可能な限り外でたくさん遊ぶことです。

特に発達に特性がある子たちは、定型発達の子よりも十分な量が必要です。


春の暖かさが出てきましたので、スパーク西京極でも外での療育の頻度を少しずつ増やしていければなと思います。


この記事の参考文献

・幼児期運動指針実践ガイド 日本発育発達学会 編 杏林書院 2014 



体を動かして遊ぶ量と、身辺自立・こころの状態の密接な関係

体を動かして遊ぶ時間は、子ども達の運動の発達だけでなく、身辺の自立やこころの発達とも密接に関わっています。


文部科学省が発表している調査結果をもとに紹介していこうと思います。

テレビやスマホ、ゲームを一概に「悪い」とは言いません。

ですが、便利な娯楽用品も充実している反面、体を動かす時間や場所が年々減少しています。


子ども達を取り巻く環境の変化が、子ども達の発育発達にも影響を与えています。


生活習慣と運動量の関係性

文部科学省の調査をもとに、明らかになっていることを列挙していきます。


活発に体を動かす時間が長い子ほど、、、

・朝スッキリ目覚めやすい傾向

・テレビの視聴時間を守る割合が高い傾向


こういった生活習慣に関することは、悩みの種にもなります。

傾向にあるというだけで、運動すれば自動的にそれができるようになるわけではありません。

しかし、体を動かすことで睡眠や食事のリズムも整いやすくなりますし、精神的な安定も得やすくなります。

そういった要因から、生活習慣が整いやすくなると考えられます。


身辺自立と運動量の関係

生活習慣のみに限らず、身辺自立に関することも運動量に影響を受けます。


活発に体を動かす量が多い子ほど、、、

・食事を意欲的に食べる割合が高い傾向

・遊びや食事の片づけを積極的にできる割合が高い傾向

・衣服の着脱を自分で行うことが多い傾向

・手や顔を自分で洗える割合が高い傾向


そんなことまで関係しているの?

という感じかも知れませんが、関係しているようです。


こころの発達と運動量の関係

人間である以上、心身の発達をバラバラで捉えることはできません。

相互に影響し合って発達していきます。


活発に体を動かす量が多い子ほど、、、

・園に楽しそうに出かける割合が高い傾向

・1日の出来事を保護者に話すことが多い傾向

・1つのことに集中できる力が高い傾向

・急な癇癪などを起こす頻度が低い傾向


体を動かすことは人として本来ある欲求です。

子ども達はそれを十分に満たすことが出来ていることで、感情的な安定や集中力を得やすいと言われています。


6歳で半数はスマホやテレビの操作が可能

遊ぶ時間、空間、仲間が減っていることが何より残念な環境変化ですが、

調査によると、約半数の子どもが6歳になる頃にはスマホやビデオの操作を1人で出来ると言われています。

便利で楽しい娯楽が増える反面、子ども達に必要な「体を使った遊び」に費やせる時間が減っていることが危惧されています。


便利なものと上手に付き合いつつ、体を動かして遊ぶ時間を確保していきたいですね。



参考記事・文献

・体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動の在り方に関する調査研究報告書:文部科学省 (mext.go.jp)

・幼児期運動指針実践ガイド 日本発育発達学会 編 杏林書院 2014 

【研究】運動が自閉症スペクトラム児の情動制御の力を高める

運動が自閉症スペクトラムの子たちに対して効果があるのか。

日進月歩で研究が進んでいます。


2020年に発表された

Impact of a Physical Exercise Intervention on Emotion Regulation and Behavioral Functioning in Children with Autism Spectrum Disorder

(自閉症スペクトラム児の情動コントロールと行動機能に対する身体活動の影響)

という研究では、8~12歳の自閉症スペクトラムと診断された子たちに対して12週間のジョギングに取り組んでもらいました。

すると、ジョギングに取り組んだ子たちは、そうでない子たちと比べて自身の情動を制御する力が伸びているということが明らかになりました。

情動というのは、嬉しい、悲しい、怖い、怒りなどを示す急激で強い感情のことです。

情動のコントロールが上手くいかないと、

思い通りにいかない時などに強い癇癪を起してしまい、どうしようもなくなってしまったりします。

ジョギング、つまり走ることってとてもシンプルな運動ですよね。

それだけでも成長が見られるわけですから、発達には心身の強いつながりを感じますね。

自閉症スペクトラムと運動に関する研究はまだまだ少ないですし、どういう関係があるのかはこれからの研究に期待です。

それでも、2016年の

A systematic review of the behavioural outcomes following exercise interventions for children and youth with autism spectrum disorder(自閉症スペクトラム児に対する運動介入後の行動変化について)

というシステマティックレビュー(たくさんの研究をまとめて分析したもの)においても、

運動の効果が認められています。

ジョギング、水泳、ダンス、格闘技からヨガまで、様々な運動で効果が確認されています。


「楽しい」と思える範囲で体を動かして遊ぶ機会をたくさん作ってあげたいものですね。


もちろんスパーク西京極でも、遊びの中で子どものペースに合わせて体を動かしていただいています。

「運動」といった固い枠組みだとなかなか楽しんで取り組めないこともあるので、

「遊び」ということで、何よりも「楽しい」を大切にアプローチさせていただいております。


この記事の参考文献

Brief Report: Impact of a Physical Exercise Intervention on Emotion Regulation and Behavioral Functioning in Children with Autism Spectrum Disorder | SpringerLink

A systematic review of the behavioural outcomes following exercise interventions for children and youth with autism spectrum disorder - Emily Bremer, Michael Crozier, Meghann Lloyd, 2016 (sagepub.com)

発達障害と皮膚からの心地よい刺激

☆この記事の結論

【たくさん抱っこやハグをしてあげてください。愛着形成、対人関係の向上、運動機能の向上、ストレス軽減等の発達障害児にとって大きなメリットがあります】


皮膚は第三の悩

発達障害は悩の機能的な違いと言われています。

ところが、最近では「全身の神経ネットワークの機能的な違い」というような考え方もされています。

どういうことか、少し説明します。


人の脳は神経細胞のかたまりです。

そして、神経細胞は全身に張り巡らされています。

この脳と全身のネットワークを駆使して、自分の内外を感じたり、行動や感情を起こしたりしています。

その中でも特に繋がりが強いと言われているのが、腸と皮膚です。


腸は脳に続く神経細胞の多さと、脳以上にドーパミンなどのホルモン分泌が盛んです。

皮膚は、誕生の時に脳と同じ発生経路をたどったり、脳にあるのと同じ物質があったりします。


腸は第二の悩、皮膚は第三の悩(露出した悩)と言われています。

実際、発達障害と言われる人たちは便秘や下痢、偏食といった腸に関わるトラブル、

感覚過敏や鈍麻、ボディイメージの低さなど皮膚に関するトラブルが多いです。


このことから、全身の神経ネットワークの機能的な違いという考え方も出てきています。


肌への心地よい刺激で様々なメリット

皮膚への刺激、すなわち触覚への刺激を上手に使うことで、発達障害だけでなく大人から子どもまで全ての人にメリットがあります。

発達障害を持つ人は特にそれが必要です。


ポイントは以下のような心地よい刺激です。

・信頼している人からの抱っこやハグ

・優しくなでてもらう

・柔らかいもの(柔らかいボールやマット、ソファー、タオルetc)

・その他、その子が好きな触感のもの


①ハグや抱っこなど

信頼できる人とのハグや抱っこは皮膚を通じてオキシトシンの分泌がされます。

結果てきに愛着形成、ストレス低下、安心、免疫力の向上などの効果があります。

愛着形成は将来的な対人関係スキルにも影響します。


普段から沢山抱きしめてあげてください。

特に不安やストレスでつらそうなときの保護者からのハグは何にも勝る特効薬です。

泣いて保護者や信頼できる大人に抱き着くのは、自然なことです。

子ども達は自分で自分を落ち着ける方法を既に知っています。


②撫でる

怪我をして痛いときに、患部を優しく撫でてもらうと少し痛みがマシになったことはありませんか?

これ、本当にマシになっているようです。ちゃんと科学的にも分かってきています。


詳しい解説は省きますが、

痛いときは、局所的に神経が過敏になっていることもあります。

優しく触れることでそれが落ち着くようです。

神経の落ち着きは体だけでなく、心も落ち着けてくれます。


③心地よいものに触れる

タオルやマットなどの柔らかいものにくるまれたり、もしくは好きな触感の物に触れることでも気分を落ち着かせてくれる効果があります。

何かしら好きな触感のものがあれば、それを身近な所に用意しておくのも良いかもしれません。


ただ、発達に特性があると、「好きな触感」も独特な場合があります。

危なくない限り、「そうなんだ」と受け入れてあげることも大切かもしれません。


④皮膚からの刺激全般

皮膚から入る触覚の刺激全般は、運動機能の発達の土台となります。

自分の体への認識を高め、「ここに腕があるんだ」「これくらいの長さか」「これくらいの力加減か」「ここが痛い」といったことを理解するのに繋がります。

こういった認識をボディイメージと言いますが、発達障害と言われる人たちはボディイメージに鈍さがあることも少なくありません。

ボディイメージの鈍さは運動機能や身辺自立に遅れが生じてしまう一因と考えられています。


運動と皮膚は関係なさそうに見えても実は繋がっています。

そういった意味でもたくさん触ってあげて下さい。

また、いろんなものを触らせてあげてください。

いろんなところを歩かせてあげてください。


さいごに

心と体、全てが繋がって1人の人格が形成されています。

関係ないように見える皮膚ですが、実はとってもとーーっても大切な役割を担っています。

愛着形成から運動機能まで、皮膚を通じたお子様との暖かい触れあいで発達を促してあげてください。


特に神経細胞がぐんと成長する乳幼児期を大切に。


5歳児の運動発達:心と体の結びつき

今回は5歳の運動発達の段階についてです。

5歳の段階になると、体を動かすことそのものが上手になるのはもちろんですが、運動を通じて心の調整ができるようになっていきます。


*発育発達のスピードには個人差があり、実年齢とそれとが必ずしも一致しないこともあります。

実年齢ではなく、発達の段階に合わせた関り方が大切になります。


不安定な状態で体を制御する力が高まる

5歳の段階になると、4歳の頃よりも不安定な遊具の上や、不安定な姿勢での遊びが上手になります。

年齢が低い程、姿勢制御の視覚への依存度が高いですが、

4歳、5歳となるにつれ徐々に他の感覚(筋感覚やバランス感覚など)も発達してくることが影響しています。


5歳さんになるとずいぶん体の軸もしっかりとしますが、

姿勢の制御が確立されるのは10歳ころまでかかるので、もう少し先です。


シンプルな運動能力を挙げると、片足立ちで10秒近くキープできるようになるのもこの頃です。

不安定さへの対応が可能になるので、竹馬や木登りといったバランスを取る遊びにチャレンジできます。

これらは幼稚園によっては運動会でも年長さんの課題として取り入れられてます。


この頃には自転車も乗れるようになります。


文字やお箸

指先もますます器用になります。

各指が独立して器用に動かせるようになるので、お箸を使って食べたり、文字を書いたりといった就学に向けた日常生活での指先の運動にも取り組み始めます。


お箸やペンを扱うことは3~4歳さんでも可能ではありますが、5歳さんではそれがスムーズになります。

静的三指握りと言って親指、人差し指、中指が近付いたぎこちない握りだったのが、

4~6歳ころになると動的三指握りといって、薬指と小指が曲がり、残りの三指が細かく動くためです。


運動を通じて心のコントロールができるように

キャッチボールができるのもこの頃。

キャッチボールは相手と自分の動きを合わせたり、予測をしたり、動きを臨機応変に調整したり。

そーっと投げたり、思いっきり投げたり。


こういった運動を調整する経験を通じて、体に対する手ごたえを感じることで心の調整に繋がります。

そーっと動くことで慎重にやってみる気持ち、

思いっきり動くことと、活発な気持ち。


心と体は生まれたときからリンクしていますが、5歳頃からはこの調整の力が育ち始めます。


経験を多く

「もう5歳なのに、全然出来ない」と不安になられる方もいらっしゃるかもしれませんが、

飛び級のような発達は出来ないので、今どの段階かを見極めた上で、お子様1人1人に合わせた接し方が必要になります。

1~4歳までの運動発達も過去の記事にまとめてありますので、ご参照ください。


そして何よりも運動は経験の数が大切になります。

お外で遊ぶ経験、日常生活や工作を通じて指先を動かす経験など、可能な範囲で機会を増やしてあげることが発達に繋がります。


4歳児の運動発達:体の動きの高度化と自分の体の様子を知る

今回は4歳の運動発達の段階についてです。

4歳の段階になると、3歳の頃に広がった様々な運動に巧みさが出てきます。

また、自分の体の状態を知り、行動や言葉で表現することもできるようになってきます。


*発育発達のスピードには個人差があり、実年齢とそれとが必ずしも一致しないこともあります。

実年齢ではなく、発達の段階に合わせた関り方が大切になります。


体の動きが巧みになる

特に全身のバランスを取る能力の発達が見られます。

3歳の頃よりも片足立ちが出来る時間が伸びたり、それに伴ってケンケンやスキップもできるようになります。

ジャングルジムや鉄棒などにも慣れ始め、3歳の頃よりも上手に登ったり、鉄棒の技に挑戦したりします。


手先の動きもますます器用になるので、形に添って紙をハサミで切ったり、小さなボタンの服でも自分で着脱ができるようになってきます。


運動面だけでなく、認知面など様々な発達が同時に進行しており、お絵描きはそれを良く表す良い例です。

4歳頃になると身体の全体像を把握しはじめ、手先も器用になってくるので、胴体や手足のある人物を描いて遊ぶようになります。

脳と体のの発達の両方が進んでいる結果と言えます。

まだまだ正確な手足の長さの比率でかけるわけではありません。


自分の体を感じて表現する

運動と感覚は切っても切れない存在です。

4歳児では、その感覚も少しずつ鋭くなってきま。


自分の体が今暑いのか寒いのか認識し、衣服を着たり保護者に訴えたりして体温調節が出来るようにもなってきます。

怪我をしてしまったり不調があったりすると、ただ「痛い」と言うのではなく「頭が痛い」「膝が痛い」というように訴えることも可能です。

他にも、声の大きさなどを自分で感じて調整することも出来ます。


いずれの場合も、体で感じる目に見えないものの比較をして、表現しています。


利き手、利き足と発音について

利き手や利き足がはっきりとしてくるのが4歳の頃です。

しかし、まだ決まっていないからと言って焦る必要はありません。

5歳でまだ決まっていないとなると、LD(学習障害)の疑いがあるので、対策を講じる必要があります。


言葉の発音も口の運動ということで、少し言及しておきます。

4歳の頃はサ行、カ行、ラ行を上手く発音できない子がまだ多いです。

発音に関しても5歳頃までかかる子もいるので、少し様子見の時期とされています。


達成感が「やってみよう」の土台に

4歳頃になると、自分の内面への理解もかなり進むので、「出来ない」「はずかしい」と言った気持ちも大きくなります。

それでも「やってみよう」と思ってチャレンジする原動力は達成感です。


運動だけに限らず、できたことを褒めてあげて、土台である達成感をたくさん積めるような関わりが大切です。

スパーク西京極でも、「褒める」「認める」関わりを通じて、子ども達の「やってみよう」の土台作りをサポートしています。



3歳児の運動発達:「〇〇しながら〇〇する」

今回は3歳の運動発達の段階についてです。

3歳の段階になると、ますます運動の幅が広がります。

「〇〇しながら〇〇する」といった協調運動の力もこの頃から高まってきます。


*発育発達のスピードには個人差があり、実年齢とそれとが必ずしも一致しないこともあります。

実年齢ではなく、発達の段階に合わせた関り方が大切になります。



基本的な運動が備わる

3歳の発達段階になると、歩く、走る、跳ぶ、登るなどの基本的な運動が沢山できるようになってきます。

他にも、手指の操作も2歳の頃と比べて器用になり、スプーンやハサミの操作、洋服のボタンの着脱など生活に必要な運動も少しずつ身についてきます。


この時期にも遊びを通じて運動を学習していきます。

ごっこ遊びを通じた道具の扱いを学んだり、簡単な折り紙遊びで自然と指先の運動を学んだりします。

「遊び」なので、自発的で楽しい気持ちを大切にしながら沢山の経験を積むことが発達を押し進めます。


協調運動の発達「〇〇しながら〇〇する」

3歳頃の運動発達の大きな特徴は、「協調運動」の力が育ちはじめることです。

協調運動は、同時に複数のことをする運動です。


登ったり、投げたり、縄跳びをしたり、三輪車に乗ったり。

いずれも1つの動作だけでなく、「〇〇しながら〇〇する」という動作になります。


例えばバランスを取りながら、ハンドルを握って、足で漕ぐ三輪車。

簡単に見えて、複数の動作を同時に行っています。

視覚やバランス感覚、筋肉の感覚など、様々な感覚情報を元に、自分の体をコントロールする。

そんな高度なことに挑戦していく時期です。


楽しくたくさん動くこと

生活に必要な動作を身に着けていくためにも、協調運動ができるようになっていくためにも、楽しくたくさん動くことが発達にとって大切です。


協調運動の土台として、様々な感覚や基本の運動(走る、跳ぶ、押すetc)が作られていくことはもちろん、

協調運動そのものの経験をたくさん積み重ねることで発達が促されます。


この時も、「遊び」と「他者との関わり」が大きな役割を発揮します。

「遊び」と「他者との関わり」は運動面にはもちろん、認知面や社会性を育むことにも繋がります。

スパーク西京極スタジオでは、たくさん遊ぶ場を提供し、発達のサポートをしています。


つま先で歩く? 自閉症を持つ子の発達特性

つま先立ちで歩く、とても内股になっている、自分の足をもう片方の足で踏みつけてしまう、など足に関するご相談を受けることがあります。


こういったお悩みは自閉症スペクトラムをはじめとした発達特性を持っているお子様達に見られる特徴の1つだと言われています。


今回は「つま先立ちで歩く」について、一般的に言われている理由と遊びによるサポートをご紹介したいと思います。


*状態によっては理学療法士、作業療法士などの専門家による支援が必要になることもありますので、一度医療機関や療育センターにご相談されることをおすすめします。


理由1.感覚過敏がある?

足の裏や踵に何らかの感覚の過敏があり、地面に足がつくことが不快に感じてしまいます。

そのため、嫌な感覚を避けようとして踵を上げてつま先歩きをしてしまうことがあります。

逆につま先に過敏がある場合は、重心を踵に置いて、つま先を上げて歩く子もいるそうです。


感覚過敏があり、つま先立ちを続けた結果として筋肉が緊張がちになり関節の動きが硬くなってしまうことに繋がることもあります。

理由2.感覚を味わっている?

感覚過敏とはまた違った感覚の特性があります。人それぞれ「心地よい」と感じる感覚は様々で、発達に特性を持つ子たちの中にはつま先立ちの感覚を好む場合があります。

心地よい感覚を味わうためにつま先立ちやつま先歩きをしていると考えられます。

気に入った感覚をなんども繰り返す「常同行動」と呼ばれる状態と言えます。


この場合にも慢性的につま先歩きが続くことで、関節の動きが硬くなってしまうことがあります。


理由3.足首が動きにくい?

感覚過敏や常同行動といった感覚特性が発端でつま先歩きが癖づいてしまい、足首が動きにくくなることがあります。

それ以外にも、感覚特性は無いけれど、下半身の筋肉が未発達なため、足首を上手に使うことが難しいということも考えられます。

発達障害と言われる子たちの多くが、「身体面の成長のゆっくりさ」を持っています。


理由4.先天的な疾患

先天的な疾患などで、足首や膝などの関節が動きにくい場合があります。

疾患なのか、発達のゆっくりさなのか、感覚特性なのかを見極めるために、医師や療育センター等に相談をしてみることをおすすめします。

状態によっては理学療法士、作業療法士などの専門家による支援が必要になることもあります。


遊びを通じてどんなサポートをする?

専門家による支援以外に、ご家庭でも遊びを通じた様々な経験を積むことが発達の手助けになります。

感覚過敏に対しては、アスレチックや芝生、マットやクッションなど様々な足場の上で遊ぶこと、足の裏をくすぐったり揉んであげたりして感覚に慣れさせてあげることなどがあります。

いずれも、「嫌!」と言うお子様に対して無理に行う必要はありません。


無理なく楽しめる範囲から始めることが良いと言われています。


常同行動の場合にも、身近な様々な感触の物を足に触れさせてあげて、つま先立ち以外の「気に入った感覚」を見つけてあげること、「踵もつけるんだよ」という大人からの声掛けが良いそうです。


発達がゆっくりの場合にも上述した足に様々な感覚を入れてあげることが効果的です。

他にも外で走ったり、ボールを蹴ったり投げたり、遊具に登ったりといった運動の機会を増やしてあげることが効果的です。



2歳児の運動発達:自分の体を動かす喜び

今回は2歳の運動発達の段階についてです。

2歳の段階にになると1歳の頃よりも歩行も安定し、様々な運動をする喜びを実感するようになります。


この時期の運動面での発達には「程よい手助け」が大きく関わってきます。



*発育発達のスピードには個人差があり、実年齢とそれとが必ずしも一致しないこともあります。

実年齢ではなく、発達の段階に合わせた関り方が大切になります。


直立歩行が安定する

1歳の段階よりも直立歩行が安定してくるので、走ることも自由になってきます。

自由に走ると言っても、まだまだ転ぶこともあります。


下半身の育ちは他にも様々な面で見られます。

脚を交互に運んで階段を登ることもできるようになってきます。


その場でのジャンプが始まるのもこの頃です。


全身をダイナミックに使う遊びの広がり

1歳の段階ではまだできなかったダイナミックに体を使う遊びを楽しめるようになります。

その中で自分で自分の体を使う楽しさや喜びを知っていきます。


・ボールを蹴る、投げるといった遊び

・大きなボールなどは手を前に出して取ろうとする

・公園のジャングルジムにチャレンジしたり、鉄棒にぶら下がったり 

など

手指の動き

生活に欠かせない手先の動きも器用さが出てきます。

基本的に体の発達は、中央から末端の順番で進みますので、まずはダイナミックに体を動かす能力から高まっていきます。


手先を使って以下のようなことに取り組むことができます。


・絵本を1ページずつめくる

・指でクレヨンなどを持ち、円を描く

・靴を自分で履く

・小さなスペースに小さなものを入れる


自分の体を自分で動かす楽しみ

階段を登ったり、不安定な場所や細い場所を歩いたりする中でバランスを取る経験や、ジャングルジムや遊具で遊ぶ経験を積んでいくことで、自分の体を動かすことが楽しくなってきます。


この喜びや楽しさといった気持ちが、更なるチャレンジを促して運動面の発達がますます進みます。

それと同時に、「イヤイヤ」「自分で!」といった気持ちの面での変化もあり、2歳の段階ならではの難しさもあります。


見守りと少しの手伝い

自分の力で出来ることも増え始め、何でも「自分でやりたい」という気持ちが大きくなってきます。

しかし、まだまだできないことも沢山あるので思い通りにならず、癇癪を起してしまうこともよくあります。


この時期には「自分でやりたい」という子どもの気持ちを受け止めつつ、一旦見守ってみること、そして少し手伝うことが大切だと言われています。

少し手伝えば出来るというレベルでの経験は子どもの発達にとって最も効果が高いと言われています。


詳しくは過去の記事を参照ください→何事も程よく助ける


そして、出来た時は沢山褒めてあげます。


たくさん褒めることはスパークでも

できた時に沢山褒めてもらうことで、満足感や達成感を味わうことができ、

「またやりたい」「もう一度」といった子どもの気持ちが引き出されます。

遊びも日常生活に必要な技能も、何度も何度も繰り返すことで体に定着してきます。


スパーク西京極でも、遊びの中で子ども達を褒めることはかなり大切にしています。

できたこともそうですし、できなくてもチャレンジした気持ち、「そんなこと思いついたんだ!」ということまで、子どもの様子をじっくり見てたくさん褒めています。


1歳児の運動発達:興味が発達を促す

今回は1歳の運動発達の段階についてです。

1歳の段階と言えば、一人で立つようになり、歩くことも始まり、行動範囲が広がっていきます。

他にも様々な面で0歳の頃より運動面での成長が見られます。



この時期の運動面での発達には「興味」が大きく関わってきます。



*発育発達のスピードには個人差があり、実年齢とそれとが必ずしも一致しないこともあります。

実年齢ではなく、発達の段階に合わせた関り方が大切になります。



立って、歩いて

9~10ヶ月頃からつかまり立ちが始まり、1歳になる頃には1人で歩けるようになります。


1歳半頃には急いで歩くこともできるようになってきます。


1歳の運動発達で最もわかりやすいのはこの立つ、歩くですね。

後で詳しく書きますが、ハイハイ、またはそれ以前、そして立つ・歩くという運動の発達は興味によって促されます。


立つ、歩く以外にも

1歳半頃には、台から降りたり、押し出すような感じでボールをキックするといったこともできるようになってきます。

また、歩いたり、蹴ったりといった全身を大きくつかう「粗大運動」の発達もさることながら、

手先も少しずつ器用になっていきます。


それぞれの指を独立して動かす力が付いてくるので、小さな物をつまむこともできるようになってきます。

片手で何かを持ちながら、もう一方の手で何か別のことができるようになります。

まだ絵を描くことはできませんが、殴り書きで遊ぶこともできるようになってきます。


興味が発達を促す

興味は発達において常に大切な要素になりますが、

運動面での発達段階が0~1歳にある子ども達にとっては特に大切です。


「あそこにある物を見たい」「触りたい」「気になる」など興味があるからこそ

目を動かし、首を動かし、寝返りをうち、、、

ハイハイで移動し、つかまり立ち、歩行へと繋がっていきます。


興味が湧いて、体を動かし、その物や人についての認識を深め、世界を広げていきます。


興味はスパークでも大切にしていること

子どもの興味を惹くということは、スパークでも大切にしています。

興味が湧いて、気持ちが乗るからこそ動きたくなります。


興味を惹くために、療育では大人が積極的に子どもに関わっています。

少しオーバーなリアクションをしてみたり、大人自身も楽しそうに遊んだりしています。


スパーク西京極では、遊びを通じて沢山体を動かす場を提供することで、運動面をはじめとした子ども達の様々な発達をサポートしています。