スタジオ便り

スタジオから日々のあれこれお届けします

なぜつま先歩きで歩くの? 自閉症を持つ子の発達特性

つま先立ちで歩く、とても内股になっている、自分の足をもう片方の足で踏みつけてしまう、など、

親御さまから足に関するご相談を受けることがあります。

 

こういったお悩みは、自閉症スペクトラムをはじめとした発達特性を持っているお子さまに見られる特徴の1つだと言われています。

 

今回は「つま先立ちで歩く」について、一般的に言われている理由と遊びによるサポートをご紹介したいと思います。

 

*状態によっては理学療法士、作業療法士などの専門家による支援が必要になることもありますので、一度医療機関や療育センターにご相談されることをおすすめします。

 

理由1.感覚過敏がある?

足の裏や踵に何らかの感覚の過敏があり、地面に足がつくことが不快に感じてしまいます。

そのため、嫌な感覚を避けようとして踵を上げてつま先歩きをしてしまうことがあります。

逆につま先に過敏がある場合は、重心を踵に置いて、つま先を上げて歩く子もいるそうです。

感覚過敏があり、つま先立ちを続けた結果として筋肉が緊張がちになり、関節の動きが硬くなることに繋がることもあります。


理由2.感覚を味わっている?

感覚過敏とはまた違った感覚の特性があります。

人それぞれ「心地よい」と感じる感覚は様々で、発達に特性を持つ子たちの中にはつま先立ちの感覚を好む場合があります。

心地よい感覚を味わうために、つま先立ちやつま先歩きをしていると考えられます。

気に入った感覚をなんども繰り返す「常同行動」と呼ばれる状態と言えます。 

この場合にも慢性的につま先歩きが続くことで、関節の動きが硬くなってしまうことがあります。

 

理由3.足首が動きにくい?

感覚過敏や常同行動といった感覚特性が発端でつま先歩きが癖づいてしまい、足首が動きにくくなることがあります。

それ以外にも、感覚特性は無いけれど、下半身の筋肉が未発達なため、足首を上手に使うことが難しいということも考えられます。

発達障害と言われる子たちの多くが、「身体面の成長のゆっくりさ」を持っています。

 

理由4.先天的な疾患

先天的な疾患などで、足首や膝などの関節が動きにくい場合があります。

疾患なのか、発達のゆっくりさなのか、感覚特性なのかを見極めるために、医師や療育センター等に相談をしてみることをおすすめします。

状態によっては理学療法士、作業療法士などの専門家による支援が必要になることもあります。

 

遊びを通じてどんなサポートをする?

専門家による支援以外に、ご家庭でも遊びを通じた様々な経験を積むことが発達の手助けになります。

感覚過敏に対しては、アスレチックや芝生、マットやクッションなど様々な足場の上で遊ぶこと、足の裏をくすぐったり揉んであげたりして感覚に慣れさせてあげることなどがあります。

いずれも、「嫌!」と言うお子さまに対して無理に行う必要はありません。

 

無理なく楽しめる範囲から始めることが良いと言われています。

 

常同行動の場合にも、身近な様々な感触の物を足に触れさせてあげて、つま先立ち以外の「気に入った感覚」を見つけてあげること、

「踵もつけるんだよ!」という大人からの声掛けも良いそうです。

 

発達がゆっくりの場合にも、足にさまざまな感覚を入れてあげることが効果的です。

他にも外で走ったり、ボールを蹴ったり投げたり、遊具に登ったり。

運動の機会を増やしてあげることもとても大事で効果があります。

 

子どもの姿勢の悪さって何が原因なの?②

前回は、“直立姿勢の問題”についてお話ししました。

子どもの姿勢の悪さって何が原因なの?

↑“直立姿勢の問題”


子どもの頃に姿勢を少しでも改善するために、私たち大人が出来ることは何なのか。

今回は2つ目の“姿勢を維持する問題”についてお話します。

 

姿勢の悪さは発達上の様々な問題と大きく関係してきます。

 

例えば、、、

 

小学校で椅子に座る時に、イスをがたがた揺らす。机に対して頬杖をつく。貧乏ゆすりなどがあります。

 

立っている時であれば、朝礼の時にウロウロ歩き回る。上半身をユラユラさせる。机の範囲から足を出して座る。

体育館など地面に座る時には、体育座りで姿勢が安定しないため、前後左右に手を着くなどが見られます。

特に座る時は姿勢の安定が難しく、少しでも安定するために地面との接地面を多くしようする傾向があります。

 

このように姿勢の維持が出来ない理由で、

「あの子は落ち着きがない。」「じっとしていられない。」など言われることが多くあります。

 

姿勢の維持は脳と大きく関わっています。

筋肉(骨格筋)は2つに分類できます。


緊張筋:静的運動、収縮速度は遅いが疲れにくい。持久系の運動脳から刺激うけているのではなく、

     脳に刺激を与えている。


相性筋:動的運動、収縮速度は速いが回復が遅く疲れやすい。

 

そのため、、、


姿勢の維持が出来ている=筋緊張が正しく緊張している。

姿勢が悪い=大脳の活動レベルが低下しやすい。目は覚めているが脳が活性しきってない。

      朝からボーっとしてる。ゴロゴロしている。

などが考えられています。

 

このような子どもは、抗重力筋の弱さが原因かもしれません。

抗重力筋とは、地球の重力に対して姿勢を維持するための筋肉のことを言います。この筋力は重力と抗重力筋が均等に釣り合って初めて、姿勢を維持できます。

 

抗重力筋は、背中・腹筋・お尻・太もも・ふくらはぎ にあります。

この背中・腹筋・お尻・太もも・ふくらはぎの抗重力筋力が重力に対してバランスを保っているため、座ったり立ったりすることが出来るのです。

では、実際に姿勢を維持するためにどのような運動が必要なのでしょうか?

①抗重力伸展活動  うつ伏せから体をそる運動  

          例)ブリッジ、かめさん、雑巾がけ、手押し車

②抗重力屈曲活動  仰向けからおなかに向かって体を丸める運動  

          例)綱引き、登り棒、トンネルくぐり、四つ這い


筋肉は使うことでしか発達・機能しません。

そのため筋肉を使わなければ、姿勢の維持がどんどん難しくなってくるかもしれません。


このように「姿勢が悪い」「落ち着きがない」だけで終わらせるのではなく、

身体を使った遊びを沢山行うことで抗重力筋が発達し、姿勢改善に繋がっていきます。

スパーク運動療育では、子どもたちは、指導員や親御さまと一緒に身体を動かす活動をたくさん行っています。

楽しみながら身体を使うことで、自然に筋肉の発達を促していきます。


子どもの姿勢の悪さって何が原因なの?

子どもの姿勢の悪さって何が原因なの?

近年姿勢の悪い子どもが増えています。


以前から指摘されている子どもの姿勢の悪さ。

特に、発達に様々なつまづきのある子どもたちには共通して”姿勢の悪さ”があげられています。



姿勢の問題が大脳の活動レベルに影響を与えると言われていることもあり、

姿勢の悪さは、発達上の様々な問題と大きく関係してきます。


子どもの姿勢の悪さには大きく2つあります。
まず1つ目は、


〈直立姿勢の問題〉


  直立姿勢とは「気をつけ」の姿勢の際に、重心の位置を高くして静止した姿勢です。

     しかし直立姿勢そのものに歪みがある場合は、「気をつけ」の際に、

      本来の直立姿勢より重心の位置を少し下げている姿勢です。


 例えば、、、
 ①両肩を前に突き出して、背中が少し丸まっている
 ②腰が引けている
 ③膝が少し曲がっている
 ④少し前かがみになっている
 ⑤横から見ると、出尻出っ腹(年齢に比べて幼児体型のこと)
 ⑥肩の高さが左右で異なる


 
 などがあります。このような姿勢の歪みは、常に一緒にいる保護者の方でも気づかないことが多くあります。

子どもに関わる姿勢の問題
 1.胸郭の発育の異常
 2.首の筋緊張の弱さ
 3.脚がO脚やX脚

 1.胸郭の発育の異常

  「気をつけ」をした時に、胸郭がきちんと開いておらず両脇あたりがくぼんで見える。

  原因としては、子どもたちの食べ物が柔らかくなっていることや、運動不足などがあります。


 2.首の筋緊張の弱さ

  立っている時に顎が出て、口がポカーンと開けています。

  このような子どもは固いものを食べるのが苦手だったり、発音が悪かったりする傾向があります。


 3.脚がO脚やX脚

  脚の状態は年齢とともに発達します。

  赤ちゃんの頃はO脚です。1歳半頃になると、しゃがんで物を拾って立ち上がる動作が出来始めます。

  その頃から脚はX脚になってきます。この時期も子どもは好んで正座をします。

  さらに走る所を後ろから見ると、両足が外側に跳ねるように見えます。

  これはX脚だからです。3歳を過ぎたあたりから平行脚になります。



しかし、、、



最近はX脚のまま成長している子どもが多くいます

X脚によく見られるのが「割座」です。今では当たり前に子どもたちがこのような座り方をしていますが、

30年~40年前までは珍しい座り方でした。

「割座」は典型的なX脚の座り方です。太ももが少し内側に入り、筋力が弱い状態であることを示します。



 このような子どもには何をしてあげられるのだろうか?
 前歯で嚙み千切る力→前歯で噛まないと食べられない物を食べる。

           次に口の周りの筋肉を鍛えることができ、唇を閉鎖することができるようになります。


 奥歯ですり潰す力→お米やごぼうなど食物繊維の多い食べ物、こんにゃくなど弾力のある食べ物であれば

          すり潰す機能を発達させることが出来ます。ハンバーグ、スパゲッティ、カレーライス、  

          サンドウィッチ、目玉焼きなどは柔らかい食べ物なので適していません。


 舌を使う力→魚の骨や、果物の種はあえて取らずに残します。さらに細かく切りすぎないようにします。

       そうすることで子どもは口の中で舌を上手く使いながら取り除こうとします


 X脚の子どもは、股関節の開きがとても悪く胡坐をかくと上半身を真っ直ぐ維持することが難しいです。

 そのため股関節を開く運動や、母指球に力をいれて地面を蹴る

 脚を踏ん張ったりする運動が重要になってきます

 

  例)   お相撲           ワニ歩き             綱引き          

             


勝ち負けにこだわる?

発達に特性のあるお子さんに限ったことではなく、勝ち負けに対して強いこだわりを示すお子さんがいます。

 

負けず嫌いなことは決して悪いことではありませんが、

負けることが受け入れられないと、「お友だちと仲良く遊ぶことができないのでは?」「集団活動で困るのでは?」など、不安に思われる保護者もいらっしゃると思います。 

では、なぜ子どもたちは勝ち負けにこだわるのでしょうか?

 

①想定外のことが苦手

勝てる予定だったのに負けてしまって、どうしたら良いかわからなくなってしまう・・・。

勝つことに強いこだわりがあるお子さんにとっては、「負けることはありえない」という認識があります。

そのため、負けてしまって癇癪を起こしたり、勝って自分が納得できるまで勝負を続けようとしたり。


そういったお子さんには、まずは「負ける可能性があることを事前に伝える」ことが効果的です。

「負けるかもしれないけど大丈夫?」と確認し、本人の中に「負け」という言葉を定着させ、見通しを持たせる必要があります。

ほかには、「負けた時のルールを決めておく」のも効果的です。

「負けた人は、向こうの壁に走ってタッチして戻って来る」など、少し発散できる活動を取り入れ、負けた後の「次の活動」を予め提示します。そうすることで、負けてしまって癇癪につながる、ということを防ぐことができます。

 

②勝ちが良いという概念を崩してみる

「勝つことが良いこと」「負けるのが悪いこと」として定着している概念を、あえて崩してみるやりかたです。

「負けるが勝ち」というシンプルな経験を通して、負けを受け入れやすくなることがあります。 

その他にも、一緒に遊ぶ大人が負けて悔しがりながらも「次は勝つぞ!」といった姿勢を見せることで、

「負けても次があるんだ」「負けても大丈夫なんだ」と思えるようにしてあげることも効果的です。

そしてなにより、結果ではなく頑張った子どもさんをほめてあげましょう。

努力した過程や最後までやりとげたことを、是非とも思う存分ほめてあげてください。

 

③そもそも勝った経験が少ない

できるか分からなくて不安だから、そもそもやりたがらない・・・。

勝負で相手が有利になってきたと感じたら、そこで遊びをやめてしまう・・・。

そういったお子さんは、「勝った!」「できた!」という経験の少なさから、自分に自信が持てずにいます。

まずは「できた」「勝った」のハードルを下げ、たくさんの「できた」「勝った」の経験を積ませてあげることが大切です。

簡単にクリアできる課題から順に細かく提示していく、いわゆる「スモールステップ」の考えかたを取り入れてみるのも良いでしょう。

 

スパークでは、子どもたちが「先生たちに勝った!」「こんなことができた!」「すごいでしょ!」といった嬉しい思いが溢れる経験を、遊びの中でたくさん積んでいきます。

勝った経験をたくさんした後に、次は新しいことや少し難しそうなことにもどんどんチャレンジしていきます。

「できないかもしれないけれど、やってみよう!」「負けてもまあいいか!」「次は負けないぞ~!」

といった前向きな気持ちを育めるよう、楽しい療育活動の中で日々試行錯誤しています。


触って触られて自分の体を知って行こう

(触って触られて自分の体を知って行こう!)

突然ですが、目を瞑って耳を触ってみて下さい。

出来たでしょうか…?

当たり前に出来ることかもしれませんが、これが出来るのは自分の体を頭の中で思い描けているから。

見えなくても体の大きさを把握しているからなんです。

まだ生まれて数年の子どもたちはこのお母さんお父さんが出来るすごい技を習得中。

どうやって習得していくのか一例をご紹介させていただきます。


(こんなことありませんか?)

ぶつかりやすかったり、手先が不器用な気がしたり、転びやすかったり…。なんだか気になるな。と思うことはありませんか?

一概にこれが理由!ということは出来ませんが、いくつか当てはまった場合ボディーイメージの形成が関係しているかもしれません。



(ボディーイメージとは?)

ボディーイメージとは自分の身体イメージのこと。

自分の体の輪郭はどこなのか?どこをどのように動かすとどれぐらい動くのか。全てボディイメージを持っているからこそ把握できることです。

小さいトンネルをくぐるときにぶつからないように体をかがむのはこのボディイメージが形成されているから。人とぶつからないように避けたり出来るのもこのおかげです。


形成が未熟だと、自分の体の輪郭がもやがかかっているかのように分からない状態。結果、人や物との距離感が掴みづらくなり日常生活でトラブルがおきやすくなります。


☆6歳ぐらいには大体完成するそうなのでまだスパークに来てくれる子ども達は形成する時期に当たります。



(まずは自分の体を知っていくことから)

ボディイメージは急に形成されるものではありません。形成するための前の段階があります。

ボディイメージはまず、自分の体という存在に気付くという段階が極めて必要。その段階とは、触覚・前庭覚・固有受容覚という3つの大きな感覚を受け取っていく段階のこと。

(各感覚の説明は下記の表を参考↓)


たくさん触れ合って愛着を感じ、重力や傾きなどを経験しバランスを取り、体をとにかく動かしてみながら子供たちはこの世界の中に自分の体が存在していることを理解していきます。


そして次は視覚(目で見る情報)で自分の体に意味づけを行っていきます。

「こんな形をしているのか。こんな大きさなのか。なるほど…。」そんなことを知っていくうちに出来上がるのがボディーイメージです。




(3つの感覚を使った具体的な遊び ①ふれあい・じゃれつき遊び)

ボディーイメージを形成するうえで大切になる先程説明した3つの感覚を使った遊びをご紹介していきたいと思います。

1つ目はふれあい・じゃれつき遊び。

スパークでは積極的に抱っこやおんぶ、くすぐりなどスキンシップを取るかかわりを行っています。

例えば、抱っこ遊びでよくするコアラさん。この遊びの中で、


①人肌に触れながら安心する(触覚)

②上下や左右、色々な速さで揺らされたり浮遊感を感じる(重力)

③落ちない様に体全体を使ってしがみつく(固有受容覚)


という3つの感覚を感じ、ボディーイメージの形成に繋がる土台作りをしています。

(3つの感覚を使った具体的な遊び ②感覚遊び)

2つ目は感覚遊び。

すずらんぽんぽんやボールプール、エアホイール、布ブランコ等をスパークでは行っています。

例えば布ブランコでは、


①ふわふわのタオルが肌に当たる感覚(触覚)

②上下左右、回転等様々な速さ方向で揺れたり浮く感覚(前庭覚)


を感じます。

お家のお布団で「まきずしにちゃおう!」と言って子どもを巻いたり、くすぐり合って遊んだり、抱っこやおんぶをしてみたり、体で木登りをしてもらうなどでも効果大なので、是非時間がある時にしてみて下さいね。



(スパークではボディイメージの形成を促します)

スパーク西京極、四条段町ではふれあい遊びや感覚遊びを通してボディーイメージの形成の土台作りを行いながら発達を促していきます。

楽しい遊びの中で「お腹にタッチ!」「足をパクパク!」等、体を意識するような声掛けややりとりを繰り返していきます。

自分の体の存在を把握し、社会(周りの大人や環境)に受容されている、愛されているという絶対的な安心感の元、体を動かしたり社会に働きかける楽しさを育んでいきます。




ものをよく噛む?

日常のお子様のご様子を伺うと、「気付けばなにかを噛んでいて」とお話しされる保護者の方がいらっしゃいます。お洋服の襟を噛んですぐにお洋服がダメになってしまったり、爪を噛んでしまって全然爪が伸びてこなかったり・・・

 

注意してもなかなかやめられなかったり、お子様自身も気付いていないくらい無意識の行動であることもあります。

 

では、どうして子ども達は何かを口に入れて噛んでしまうのでしょうか。

 


癖として出るもの

指しゃぶりの延長にあり、気持ちを落ち着かせる精神安定剤のような役割をもつものです。3歳頃には減ってくるとされていますが、その後代わりのものを口に入れるようになり、それが癖となって長く続くことがあります。特にてもちぶさたになってしまったとき、反対に何かに集中しているときに無意識に口に入れていることが多いです。

 

これは子ども自身が癖を自覚して直そうと意識することで直ることが多いので、無意識のうちに行っている時は気付けるような声掛けをしてあげるのが良いかと思います。

 

不安や緊張度が高い時に出るもの

欲求不満や緊張、不安を感じている時に見られるものです。最近物をかむようになったな、と気づいたときには一度、物をかみ始めた時期に大きな環境の変化や緊張、不安を抱えてしまうような出来事が無かったかを考えてみるのも良いかも知れません。

 

不安や緊張が原因と思われる噛み癖が出ているときにはあまり細かいことを注意したり叱ったりせず、子どもがリラックスできる環境を作ってあげることが大切になります。何かを噛んでいても「噛まないで」と声をかけるよりも他のことに注意を向けてあげることが必要です。

 

ストレスの高い時に見られる行動でもあるので、ストレスを下げて安心させてあげるような関わりをしてあげることも効果的です。

 

〇子どもと肯定的なコミュニケーションをとる

 子どもの話に向き合い、気持ちに共感してあげる。できないことを叱るのではなく、できたことを褒めてあげる

 

〇子どもとのスキンシップを増やす

 ギュっとし抱きしめたり、手を繋いだりする機会を増やす

 

〇子どもが好きなことをさせてあげる

 子どもの夢中になれる遊びや、集中できることを大切にする

 

〇子どものストレスの原因を見つける

 日常生活を見直し、子どもにとって安心できる環境を作ってあげる

 


感覚刺激のためのもの


発達に特性のある子どもたちの中には、『感覚鈍麻』という特徴がみられることがあります。感覚鈍麻の子ども達は日常的に受ける刺激が少ないため、自分から感覚刺激を入れようと手をパチパチと叩いたり、グルグルと回ってみたり、自分を叩いてみたり、触り心地の良い物を触ることがあります。

 

口は身体の器官の中でも特に敏感な部位であるとされていて、小さな子どもは口の中に物を入れて様々な情報を判断することがあります。噛んだり口に入れたり唇に触れさせたりすることで様々な情報を判断することがあります。

 このような場合には、本人の意識を口内刺激から逸らし、他の物に意識を向けるよう働きかけてあげるのが良いです。

 



暇つぶしのためのもの

やることがなく暇になった場合、発達に特性のある子どもたちは時間を潰す方法を自分で考えるのが難しい場合があります。そのため、とりあえず自分の好きなことやできることとして感覚遊びをしようとした結果、その場にある物を噛んでしまったり、指しゃぶりをする子どもがいます。


原因としては暇な時間を潰す手段がないことなので、噛み癖のある子でもやることをきちんと伝えたり、次から次へと刺激を与えることで暇な時間をなくしてあげると噛み癖が出なくなる、ということもよくあります。


急な予定変更が耐えられない

急な予定変更があると、癇癪を起こしてしまったり、パニックになったりしてしまう子も少なくありません。

今回は一般的によくあるその原因と対処の仕方について書いておこうと思います。


急な予定変更で見通しが崩れる不安

急な予定変更でパニックに陥ってしまう子たち。

その原因の1つとして考えられているのが、見通しに対しての不安です。

見通しを立てるのが苦手な場合、急な予定変更によってどうなるかをすぐに理解出来ない場合があります。


急な予定変更が受け入れられない

できるだけ早く予定の変更を伝えてあげることができればベストですが、毎回そうもいかないと思います。

例えば、急な天候の悪化で予定が変更になるなど。

大人でも急な予定変更を受け入れがたい時がありますが、まだまだ発達段階にある子どもたちにとってはもっと受け入れ難い場合があります。


思い通りいかないことが積もり積もって

順番や日々のルーティンなどに強いこだわりがある場合や、予定変更が起こるまでに思い通りいかないことが積もりに積もっている場合、癇癪やパニックを起こしてしまうことがあります。


もちろんこれら以外にも急な予定変更で癇癪になる原因は様々あると思われますが、一般的に言われる対処法をご紹介していきます。


対処法①:見通しを立ててあげる

急に予定が変更になって見通しが立たない不安がある場合、予定が変わったことだけを伝えるのではなく、新しい予定ではどんなことをするのか、その後はどうするのかなどを丁寧に伝えて見通しを立てるお手伝いをしてあげる必要があると言われています。


予定表やイラストなど、視覚的にわかりやすい物を事前に用意しておくことも効果的です。


対処法②:最初から変更になった場合も伝えておく

急な予定変更の可能性があらかじめ分かっている場合は、B案も伝えておきます。

「お天気だったら公園に行こう」「もしも雨が降ってきたら、お家で遊ぼう」などです。


もしも当日に雨が降ってきて遊びに行けなくなった場合でも、見通しが立っている分、受け入れやすくなります。


対処法③:パニック中の子どもから少し離れる

離れるといっても完全に放置するわけではなく、少し距離をとって見守ります。

パニック中のお子さんに対して、大人も感情的に伝えてしまうとパニックに拍車がかかってしまう場合が多いです。

とはいえ、冷静に理性に働きかけるような言葉で言って聞かせようとしても、パニックの時の子どもの耳には入りにくいです。


大人の私たちはいずれかの方法を取りがちですが、逆効果になる可能性もあります。

だからこそ少し距離をとって、こちらが冷静になる必要があります。

また、子どもがパニックを抑えるにはある程度の時間もかかります。


ただし、癇癪のせいで怪我してしまうようなことがある場合は止めてあげれるように構えておいてください。

もしも可能であれば落ち着ける場所に連れていってあげて、落ち着きが出てきてから改めてお話をするのが効果的です。


どのお子さんにも必ず効果がある方法とは言えませんが、もしも癇癪やパニックになってしまった際の参考になれば幸いです。

癇癪時の落ち着き:その場から離れてみる

お子様が癇癪を起こしてしまった時にどうすれば落ち着けることができるのか。

これは私たち療育のスタッフにとっても試行錯誤の日々ですし、保護者の方にとっても同じだと思います。


なんといっても子ども一人一人で性格も違いますし、その日の状態や癇癪を起こしてしまう原因も毎回違います。

ですので、「絶対これが良い!」という答えはないと思います。


でも、「この方法が良かった」と保護者の皆様からよく聞く対応や、療育の現場の中で効果が出やすかった方法はあります。


今回はその一つである「その場から離れてみる」という方法について書いておこうと思います。


少しでも落ち着いた環境に身を置く

癇癪を起こしてしまった場合、泣きじゃくったり大きな声でじたばたとしてしまったり。

何かこちらから言うと、余計と癇癪がエスカレートしてしまったり。

悪循環に陥ってしまう、、、。

癇癪を起こしている時の子どもたちの頭の中は大洪水。

声を掛けても何をしても、処理しきれずに余計とパニック。


その時に、一旦その場から離れて、別の場所に連れて行ってあげることで話がしやすくなることがあります。

可能であれば静かな場所や、視覚からの情報が少ない場所がおすすめです。

お家であれば、癇癪を起こしたのとは別の部屋に行く。

外出先なら、人が余りいない所に行くなどです。

療育に来てくださる子たちも、癇癪を起こしてしまった時に衝立をしてあげると比較的落ち着きやすかったりします。


耳や目からの情報を可能な範囲で減らします。

その中で少しクールダウンできてきたらお話をしてみるという流れです。


これでクールダウンに成功すると、子どもが自らその場から離れてクールダウンしたというお話しもあったりします。

上手くいくかどうかは個人差がありますが、手段の一つとして試していただければ良いかなと思います。



100%を知っているから加減が出来る

「力加減ができなくて」というお悩みをスタジオでもよく聞きます。

子ども達は遊びや日々の生活、他者との関りの中で力加減を知っていきます。

その中で一般的に言われていることが、「100%を知ること」です。


力加減がなぜ大切?

力加減ができるようになることは、個人単位での心身の成長だけでなく他の子と遊んでいく中でも大切になってきます。

工作や食事などの細かい作業をする際などに、力加減が出来ていないと上手くいきません。

お友達との関りでも、毎回強い力で触れ合っていると上手く関わることがで難しくなります。

好きなアニメのごっこ遊びなのに本気で叩いてしまうなどはよくある例かと思います。


力加減を少しずつできるようになっていくことで、できることも増え、さらに発達も進んでいきます。


まずは思いっきり体を動かすことから

力加減を覚えるにはまず自分の出せる力の100%を知る必要があります。

上限を知らない状態で30%、50%などに調整しようとしても難しいです。


スパーク西京極でも力加減が苦手な子たちは少なくありません。

もちろんその都度「そっとだよ」と声を掛けたりお手本を示したりはします。

ですが、それと同じくらい、思いっきり体を動かして楽しく遊んでもらうことも大切にしています。


特に強く押したり引いたり、思いっきりジャンプしたり、投げたり、全身を大きく使うことで100%の力を出す遊びを十分に満たしてあげます。


「そっと握ってね」と伝えることも必要ですが、子どもたちにとっては全力で握る経験も同等に大切なことです。


スピードも同じ

力加減だけでなく、スピードも同じです。

そっと歩く、止まる、ゆっくり走る。

それができるようになるためには、全力で走る経験が必要です。


思いっきり走るとどれくらいのスピードが出るのか。

それがわからないと、「ゆっくり」がどれくらいかは分かりにくいです。


調整する力を伸ばそうと、調整する練習ばかりをするのではなく、成長と共に強くなっていく100%の力を知るためにも全力で遊べる機会をたくさん作っていきたいものですね。




運動学習に必要な褒めと自発的な運動

スパーク運動療育では遊びを通じた運動とやりとりを中心に子ども達の発達を促しています。

その中でも褒めることと、自発的に体を動かすことを大切にしています。

どうしてそれが大切なのか、脳科学の観点から簡単にお話ししていこうと思います。


運動の発達を支える脳の領域は2つ。

大脳基底核と小脳です。


小脳は以前もブログに書きましたので、併せてご覧ください。


ご褒美大好き大脳基底核

大脳基底核は運動学習を担う領域の1つで、特に報酬への反応が大きいです。

脳にあるドーパミン(嬉しい感情やご褒美で分泌)というホルモンの8割近くがこの大脳基底核に集まると言われています。

大脳基底核は運動の良し悪しを、ドーパミンの分泌具合で判断しています。


運動が出来た直後に、子ども自身が「嬉しい」と思えること、そして褒めという大人やお友達からのご褒美がもらえられることで活性化し、運動を定着させていきます。


スパークでは褒めることをとても大切にしています。

褒める効果は運動の学習以外にも自己肯定感をあげることや、さらなる行動を促す原動力になるということが分かっています。

スパークで褒めるメインの理由はそっちなのですが、実は運動学習の面でも役立っています。


失敗と自主性が大好きな小脳

もう1つ運動学習に大きく関わっているのが小脳です。

小脳は失敗から学びます。

失敗した運動に対して調整して再度チャレンジしていく過程で活性化し、運動を学習していきます。


また、小脳は本人の自主性や創造性によるところも大きく、自発的な運動や遊びでさらに働きます。

スパークでは、子どもの「やってみたい」という気持ちや自由な発想を大切にしています。

その中で体を動かすことで、運動面での発達も促されていきます。