文字を書く筆圧が弱かったり、強かったりするのはなぜなのでしょうか?それには、様々な要因が考えられます。
例えば・・・
①背筋は伸びていますか?②足は床についていますか?
③机と椅子の高さのバランスは適切ですか?④書くことに緊張していませんか?
⑤鉛筆などの持ち方は合っています? などなど。
筆圧が弱いお子さんは、文字を書くことに自信がないことも推測されますが、指先の力加減が苦手なお子さまによく見られます。
指先の力加減を行う動作は微細運動といい、筆圧を強くするには、この微細運動が大切です。
微細運動が上手になるためには、どうすれば良いのでしょうか?
面談などでもお話させて頂いていますが、指先の力加減が上手になる為には、身体を大きく動かすことが最優先です。
身体を思いきり動かすためには、粗大運動をたくさん行いましょう。
粗大運動とは、大きな動きをする運動(例えばラジオ体操など)のことです。指先の微細運動と大きく関係しています。
人が動きを習得する順番は、粗大運動から微細運動の順番です。遊びの中で、まずは楽しく身体を動かすことが重要です。
思いきり身体を動かす時間と、手先や指先などの細かい動きをする時間を作り、徐々に指先が使えるようにしていきます。
カプリスでも運動療育の時間には、思いきり走ったり、ボールを追いかけたり、身体を大きく動かすと同時に、目と手の協応も意識した活動を必ず毎回取り入れています。
目と手の協応運動とは、目の動きに手の動きをあわせる力で、繰り返し行うことで微細運動が強化されます。
広い空間がなくても、家庭でもできる指先を使った遊びを紹介します。
①あやとり
効果:どの指にヒモを通すか考えたり、ヒモが外れないよう指の状態を意識しながらヒモを扱ったりすることで、手・指のボディイメージが育ちます。(ボディイメージ:からだの輪郭や動きを把握する力のこと)
②折り紙
効果:紙の厚みを感じながら押さえて折り目をつけていくことで、指先の触覚が育ちます。
(触覚:モノをさわる・さわられる感覚、素材の違いに気が付く感覚のこと)また、紙が動かないよう片手で押さえながら、もう一方の手で紙を折る動きは、右手と左手を意識してスムーズに動かす練習にもなります。
次回は、筆圧が強いお子さんについて の予定です。