こんにちは。放課後等デイサービスカプリスです。
子どもが集団生活を送る中で、身体の不器用さや集中力のなさが目立ってくると、心配になる親御さまも多いかと思います。
原因の一つとして、感覚統合が上手くいっていない可能性が挙げられます。
そこで今回は、感覚統合についてのお話を少しさせていただきます。
まず、運動は大きく「粗大運動」と「微細運動」に分けられます。
順番としては、身体を動かす基本的な粗大運動を習得したのち、手先の細かな動きなどの微細運動を身に付けていきます。
「粗大運動」 「微細運動」 とは?
〇粗大運動→体が自由に動くようになる過程
「顔をあげ」→「頭をあげ」→「寝返りをし」→「支えなしに坐り」→「伝い歩き」
ができるといったプロセスを経て、1歳前後に1人で歩けるようになります。
そのあと、「後ずさり」→「階段をのぼる」→「ボールを投げる」→「ジャンプ」
といった運動ができるようになるのが2歳前後です。
赤ちゃんは、まず体が自由に動くようになる粗大運動を修得していきます。
〇微細運動→手を使って道具を使えるようになるまでの過程
「ガラガラを握る」→「モノに手を伸ばす」→「積み木を両手に取る」
といった手を使った動作ができるようになった赤ちゃんは、1歳を過ぎると「なぐり書き」ができるようになります。
その後、積木遊びを経て、2歳を過ぎると、何も見ずに「直線」→「十字形」→「円」を書けるようになります。
このように運動と感覚は、切っても切れない関係です。
私たちの脳は、感覚から入力された膨大な情報をきちんと分類したり、整理したりすることで、
体の動きをコントロールしています。これが感覚統合です。
この感覚統合の発達が遅れると、
複数の感覚を統合して身体を動かす時に、ぎこちない動きになったりして問題が生じることがあります。
活発だったりおとなしかったり、器用だったり不器用だったり、得意だったり不得意だったり、
もちろん、子どもたちはさまざまな個性を有しています。
ただ、周囲の子どもと比べて極端に違った行動をしている場合などは、
「感覚統合」がうまくいっていないことが一因かもしれません。
感覚統合とは、「7種類の感覚」を整理、分類して身体をコントロールすることです。
とはいえ、すべての人が感覚統合を問題なく出来ているわけではありません。
感覚統合がうまく行われていないと「感覚の受け取り方」に偏りが出るようになり、
自分を取り巻く状況を把握して適切な行動をとることが難しくなります。
感覚統合がうまくいかないことで現れる行動の変化や発達の違いについて
〇落ち着きがない
〇乱暴な言動が多くなる
〇ケガをしそうな「危ない遊び」を非常に好む
〇ハサミや色ぬりなど物を使った細かい動作が苦手
〇ジャンプしたり走ったりするときに動きが不器用に見える
〇転びやすい
〇人に触れられることを極端に嫌がる
〇言葉の発達がゆっくりである
など
感覚統合で重要な7つの感覚
私たちの体はさまざまな刺激を受け取る「感覚」を持っています。
感覚でよく知られているのが、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の「五感」です。
五感のほかにも感覚はあり、「固有受容覚」と「前庭感覚」が存在します。
固有受容覚と前庭感覚は、あまり聞きなれない用語ですね。
固有受容覚→手足の状態や筋肉の伸び縮み、関節の動きの感覚
前庭感覚→平衡感覚とも言われます。身体の動きや向き、傾き、スピードを感じる感覚。バランスや目の動きにも関係しています。
感覚統合は、一般的に子どもの頃から、日常生活のさまざまな遊びや活動を通して完成されていきます。
7つの感覚器官から脳に入ってきた情報が統合されて、一つの動作・運動が出来るようになります。
感覚統合が完成する速さには個人差があり、
発達障害の子どものように感覚に偏りがある場合(特定の感覚が過敏だったり、感じにくかったりするなど)は、
周囲の子どもより感覚統合がうまく進まない場合があります。
カプリスでは、広い運動専用の療育室で、吊り具やトランポリンなどの遊具を使ったり、
ボールを使ったゲームや鬼ごっこなど身体を動かす遊びを通して、感覚機能の発達を促す活動を毎回行っています。
体験は随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。