今回は、たとえゲームに負けても勝敗のある遊びを楽しめるにはどうすればいいか、考えていきたいと思います。
カプリスでは、ルールのある遊びや勝ち負けの付くゲームなどをたくさんしています。
ゲームに負けると大人でも多少は悔しさを感じるものですが、成長過程にある子ども、特に未就学児のお子さんは、自分が負けることや思い通りにならないことに対して、怒りを抑えきれないことがあります。
ゲーム中に泣き出したり、癇癪を起こしたり、負けると分かるとゲームを途中で投げ出してしまったり・・・
自分が勝てるようにゲームのルールを勝手に変えてしまうお子さんも、カプリスにはたくさんいます。
なぜそんなことをしてしまうのか?
自分の負の感情と向き合えず、感情のコントロールがうまく出来ないことが大きな理由です。
ゲームに負けて悔しいと思うことは、決して悪いことではありません。
悔しいと思う気持ちが、次へのステップややる気に繋がることも多いものです。
また、勝つためにどうすれば良いかを試行錯誤することで、考える力も育ちます。
カプリスでは、感情のコントロールが少しずつ出来るように、以下の4つの方法を療育中に実践しています。
1つ目は、勝っても負けても「楽しいこと」を伝える
競い合うこと自体の楽しさや、負けても学びや成長に繋がる楽しさがあることを、丁寧に伝えています。
年長児の小集団療育では、勝敗の場面を実際に体験し「勝っても負けても楽しさがある」ことに気付くきっかけを作ってい
ます。
2つ目は、勝った時、負けた時の振る舞い方を伝える
まずは、ゲームを始める前に「勝負ごとには勝ち負けがある」ことを認識してもらいます。
・自分が勝った時に、負けたお友だちをからかわない
・自分が負けた時は、勝った人を拍手する
など、勝っても負けてもお互いが気持ち良く楽しむための約束をします。
負けても約束が守れると、しっかりと褒めて「楽しくゲームに参加できた!」という自信が持てるように
サポートしています。
3つ目は、負けた時もたくさん褒める
たとえ負けてしまっても、
「ここがかっこよかったよ!」「ここの時、上手に出来ていたね!」「あと少しだったね」など、
具体的に褒めることで自己肯定感を高められるようにしています。
4つ目は、「勝たせてあげる」ことは控えめに
大人が手加減して子どもに勝たせてあげることはその場しのぎであり、本来身に付けなければならない、
「負けた時の振る舞い方」や、「感情のコントロール」を習得できるチャンスが減ってしまいます。
カプリスでは、勝つだけでなく、あえて負ける経験もたくさんしてもらいます。
勝敗のある遊びを繰り返すことで、泣いたりわめいたりしながらも、少しずつ感情のコントロールができるようになってもらいたいと思っています。
ゲームを通して学びやワクワク感を楽しめるよう、子どもたちと一緒にたくさん身体を動かして遊んでいきます!