「お友達と一緒に遊ぶ」
これは意外と高度なことで、子ども達は発達と共に段階を追ってできるようになっていきます。
基本的に発達において飛び級的なことは無く、各段階を順に満たしていくことで次のステップへ進んでいきます。
子ども一人一人でそのペースは異なりますが、焦るのではなく段階に合わせた関わり方をしていくことが大切になってきます。
いきなり子ども同士一緒に遊べるようにはなりません。
子ども達はまず、両親をはじめとした身近な大人の様子を見て、それを真似して1人で遊びます。
遊びの内容は、粘土や紙を使った手指の感触遊びや、その他玩具を使った遊び、体を大きく使う遊び、生活を再現した遊び(食べる真似など)など様々です。
この段階では、一緒に遊ぶというよりも、保護者をはじめとした身近な大人に遊びをくみ取ってもらっているような感じです。
発達段階によりますが、2歳くらいになってくると子どもの中でイメージの世界が育ってきます。
それと共に、お友達や大人と一緒に簡単なごっこ遊びをするようになります。
でもなかなかイメージを他者としっかり共有することは難しいようです。
なので、その場を共有して同じことをしているけれど、相互に関わりを持たない「並行遊び」という形を取りやすいです。
3歳くらいになると、2歳児のころにはじめたごっこ遊びのイメージがさらに膨らんでいきます。
また、このころになると保護者や保育者と一緒に簡単なルールのある遊びができるようになります。
鬼ごっこやかくれんぼなど、まだまだルールに誤解があったりはしますが、大人とならできるようになってきます。
4歳ごろからは想像力もかなり豊かになり、虚構の世界観で遊ぶことができます。
虚構の世界を理解すると、「二重構造」の理解も進みます。
例えば節分でお父さんが鬼の格好で表れたとします、「今は鬼だけど、お父さん」ということを理解することができます。
また、子ども同士でイメージが繋がっていれば、おままごとなどを役割交代しながら遊べるようにもなります。
ルールの理解も進むので、鬼ごっこやかくれんぼを子ども同士で行うことも可能になってきます。
じゃんけんの概念もこのころから理解するそうです。
4歳ころまではルールに縛られており、守るということで精一杯ですが、更に発達が進むとルールを変えたり作ったりすることができるようになります。
もめごとが起こったときにじゃんけんをしようとか、小さい子には少し優しくしてあげようなど、相手の気持ちを思いやることが出来てきます。
遊びの中で培われてきたイメージの力やルールの意識、相手のことを考える経験が遊びにも反映され、より高度な形で「一緒に遊ぶこと」ができるようになってきます。
子ども達は現在の発達段階、そして現在の遊びが十分に満たされると次のステップへと進んでいきます。
信頼できる大人にくみとって貰いながら遊び込む経験があってから、次の遊び、他者への興味、並行遊び、イメージの共有などへ進んでいきます。
実年齢と発達段階は必ずしも一致しているわけではありません。
スパーク西京極では、子ども1人1人の発達段階を考慮したうえで、遊びを通じた支援をしています。