失敗から学ぶ小脳と失敗しても良い環境づくり

「運動面に不器用さがある」というお子様に関するご相談を受けることがよくあるので、運動発達に深く関わっている小脳についてご紹介します。

小脳は失敗から学ぶ脳の部位ですが、お子様によっては性格や特性、発達の段階の影響もあって失敗を嫌がる場合があります。

一度失敗してすぐに諦めてしまうと、どうしても成長はゆっくりになります。


スパーク西京極でもお子様達一人一人の「失敗」への向き合い方を日々試行錯誤しています。

小脳の働きと、小脳の発達を促すための「失敗をした時の対応」について書いていこうと思いますので

何か参考になればと思います。


小脳は運動を学習する場所

小脳を始めとして、脳の働きにはまだまだ未知のところが多いですが、今のところ言われている小脳の働きを大きく分けると以下の2つです。


・バランス感覚

・運動機能の調節や記憶


実は大きさは大脳の10分の1程度ですが、神経細胞の大部分が小脳にあります。

ギュッと詰まっているイメージですね。


運動機能の調整もバランス感覚も、生まれてすぐに完璧に備わっているわけではありません。

運動経験を通じて発達していきます。


ではどんな運動経験が発達を促すかと言うと、「試行錯誤」する経験です。

例えば平均台遊び。


平均台から落ちるという失敗を繰り返す中で、「次はこうしてみよう」と考えます。

試行錯誤する中で、成功すると「できた!」という成功体験から、ちょうどよい動きの感覚を一度掴めば次から出来る様になっていきます。

この時の感覚を小脳が覚えます。


もちろんその後も失敗しないわけではありませんが。


失敗しても良い環境づくり

小脳は試行錯誤の中で運動機能を高めていくわけですが、子ども達は性格や特性、発達の段階において失敗を極度に嫌うことがあります。

「失敗しそうなことはやろうとしない」

これも療育の際によく聞くお悩みです。


小脳には失敗が必要なのにどうすれば良いのだろう?


これはスパーク西京極でも日々試行錯誤を繰り返しているテーマです。

やはり、お子様一人一人でも違いますし、その日の調子なども違います。


その中でも大切にしているが、「失敗しても良い環境づくり」です。


・大人も失敗する(一緒に遊ぶスタッフも失敗します)

・「失敗しても良いよ」「またやれば良いよ」といった声掛け

・子どもの気がしっかりと活動に向いた時に行う

・挑戦したこと自体を褒める

・応援する

・失敗した時に暗い空気にならないように気を付ける


「失敗しても良い」という声掛けや、大人も失敗する姿を見せることは特に効果的な印象です。

こどもたちの気が向いていない時は無理強いしないこともです。

気が向いた時はすごく頑張ってくれますので。


今回の内容が何か関わりのヒントになれば幸いです。

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