成長段階にある子どもたちは、湧きあがった感情(情動)に対して自分で折り合いをつける事が出来ず、パニック状態になることがあります。
そんな時、大人はどうしても怒ってしまったり、無理やり言うことを聞かせようとしてしまったり。
時間もなければ心の余裕もないのに、気長に丁寧に関わっていられないという方も多いはず。
仕事もあるし、家事もある、兄弟だっている。
なのに言うことを聞いてくれない。
しかし、毎回毎回上手く接することができなくても大丈夫なようです。
子どもがパニックになるような出来事が起こったうち、そのうち30%くらいの頻度で丁寧な関わりが出来ればある程度の効果が期待できるそうです。
30%なので、パニック10回につき3回くらいを最初の目標にされてみてはいかがでしょうか。
今回は自己調整(セルフレギュレーション)という考えに基づいた関わり方を示しておきます。
①パニックになっている(感情が爆発している)子どもに共感する(痛かったね、嫌だったね、やりたかったね、ハグをする など)
→子どもはストレスで脳のキャパがいっぱい。ストレスを減らして理性的なキャパを増やす。
②落ち着きを取り戻したら、理性的な話をする(やりたいけど今は行かないといけないよ 何が嫌だったの? など)
③切り替えを促すような話をする
こういった関わり方は子どもがなかなか遊びをやめない時にも効果的です。
①無理やり遊びをやめさせるのではなく、一緒になって遊び、楽しんでみる
②自分の事を認めてくれた、満足したと子どもが思えば話を聞くモードになりやすい
③一通り楽しんでから「今日はもう帰ろうか」「帰って○○しようか」など切り替えの言葉をかける。
しかしこういった関わりには時間とエネルギーがかかります。
なので毎回のようにできなくても仕方ありません。
先にも述べましたが、まずは30%からだそうです。
パニックの大きさや、その子の発達段階などによっても必要になる時間とエネルギーは変わってきます。
それでも、繰り返すことで獲得していくスキルなので可能な範囲で気長に接することが大事になってきます。
湧きあがる感情に対して自分で折り合いをつける力を育むには、その過程を根気よくサポートする必要があります。
スパーク西京極は基本的に楽しい場でありますが、子ども同士が接する中でストレスが生まれるシーンもあります。
そんな時は逆にチャンスでもあります。
子どもが自分で気持ちを切り替え、適切にその場へ対処していく術を学ぶ機会になるからです。
療育士がサポートをしながらストレスやパニックに対処していきます。