「集中力が全くない」「集中して話を聞くことが出来ない」と言ったお悩みを聞くことがよくあります。
その一方で、普段は集中できないけれど、ある特定の物事には集中しすぎてしまうというお悩みを聞くこともあります。
こういった特性はADHDや自閉症スペクトラムと言われる子たちによく見られるようで、療育でもその姿を垣間見ることができます。
スパーク運動療育では主に子どもたちの感情へ働きかけるアプローチで発達の支援をしています。
集中力も「感情」と非常に関係が深く、遊びを通じた様々な経験から鍛えることができます。
集中力が続かない原因は様々です。
ストレスが高い、気持ちのコントロールが苦手、気が散りやすい、感覚特性があって視覚や聴覚に過敏がある等です。
いずれの場合も、スパークでは「感情」を発達させてあげることで集中力も少しずつついてくると考えています。
例えば集中して何かに取り組むには、「集中しよう!」と言う気持ちが必要です。
「楽しい」「嬉しい」といった感情が高まれば、「集中しよう」という気持ちも起こりやすくなります。
スパークでは遊びを通じて、療育士達がそういった感情に働きかけ、遊びに集中するといった経験を子どもたちに沢山積んでもらっています。
・遊びを通じて集中する経験を積む
・集中しているときは感覚特性が緩和される
・知らず知らずのうちに気持ちをコントロールする練習になっている
こういった積み重ねで少しずつ集中する力がついてきます。
普段は集中力がなかなか発揮されないけれど、ある特定の物事に集中すると、集中しすぎてしまうという場合があります。
これは、ADHDやアスペルガーの人によく見られる過集中という状態です。
例えば、ブロックで遊び始めると、すごい集中力で何時間も休まず、ご飯もトイレも忘れて取り組んでしまうなど。
過集中は「高い集中力が発揮できる」という点では長所になりますが、食事やトイレまで忘れてしまったり、体調が悪くなるまで取り組んでしまったりと、コントロールが効かないと日常生活に支障が出ることもあるそうです。
集中力のコントロールが難しい状態なので、例えば1時間おきに「お茶を飲もう」「トイレに行こう」等など定期的に気づきを促す声掛けや区切りの声掛けをしてあげると良いようです。
スパークでも、定期的に「休憩しよう」「お茶飲もう」など、一息つく声掛けを行っています。
遊びの中で一息つくことも経験の中で学んでいきます。
コントロールする術を学びながら、長所を伸ばしていってあげたいですね。