現代の子たちは一昔前の子たちと比べると、「さんま」が減っていると言われています。
秋刀魚ではありません。
「三間(さんま)」です。
(造語です。)
秋刀魚の漁獲量が減っていることも問題ですが、子どもにとっては三間(さんま)の減少も深刻です。
三間は子どもの遊びに必要な、「空間」・「時間」・「仲間」の3つの「間」のことを言います。
「遊びのさんま」が満たされた環境でたくさん遊ぶことで子どもたちは発達していきます。
ところが、一昔前のような自由に思いっきり遊べる「空間」が減っています。
公園は数が減るし、空き地やガレージで遊ぶと今は厳しく怒られます。
公園があっても、いつの間にかボール遊びが禁止になっていたりして、激しく遊べなくなっています。
時間の減少も進んでいます。
最近の子たちは多忙です。
園や学校が終わると毎日のように習い事がある子たも少なくありません。
もちろんスポーツや芸術を習うことは、身体機能を向上させ、豊かな感性育むことに大きく貢献します。
しかし、ある程度形式が決まった中で先生に教えてもらう「習い事」と、子ども同士が自由に展開する「遊び」では本質的に異なります。
どちらが優れているとかではなく、どちらも大切です。
たとえ子ども自身が習い事をしていなくても、保護者が家事や仕事で忙しければ時間は減ります。
共働きの家庭も多くなってきているため、仕方ない部分も大きいです。
たとえ時間と空間があっても、「仲間」がいなければ「遊びのさんま」を満たすことはできません。
出生数が年々減少傾向にある日本ですので、子どもの絶対数が減っていることは言うまでもありません。
2019年はついに年間90万人を割ってしまい、過去最少となったそうです。
ここまではすべての子どもたちに共通して言えることです。
では特性のある子たちはどうでしょうか。
特性のある子たちの中にはコミュニケーションに不安があったり、他の子たちと比べてできないことが多かったり、発達のスピードが違ったりします。
すると、子ども同士の輪に入ることが難しくなることがあります。
これでは時間と空間が整っていたとしても「仲間」の条件が満たされていないのと同じです。
同じ時間と空間にいても、独りになりがちです。
子どもは遊びを通じて発達します。
子ども同士で遊ぶ中で生まれる様々なやり取り、感情、運動、イメージなどはすべて発達に必要な刺激です。
ところが、特性があって「仲間」に入りたくても入れない状況では、こういった刺激に触れる機会が少なくなりがちです。
スパーク運動療育西京極スタジオでは、思いっきり体を動かせる「空間」と「時間」があります。
(さすがに公園ほどではありませんし1時間だけですが)
その中で、「仲間」である療育士とたくさん遊び、社会性や感情、運動機能等の発達を促します。
また、スタジオで療育士と遊ぶことは将来的に実際の子ども同士で作られる「仲間」に入って行くための練習にもなります。