体の発達は基本的に中心から末端へ

ブログでは特性に関して様々な事を書いていますが、そういえば体の使い方の発達に関してはあまり触れていませんでした。

今回は発達していく順番をテーマに、体について考えていこうと思います。



私たち人間が体を操る機能は、生まれてから成熟するまで長い時間をかけて発達していきます。

そしてその順番と言うのが、「中心から末端へ」というのが基本となります。


分かりやすい例を一つ。

子どもにクレヨンやペンで絵を描いてもらいます。


①年齢の低い子ほど、末端の発達未熟ですので、描かれる絵は点や線をこすり付けたようなものです。

おおよそ1~2歳です。 肩や胸などから動かし、体の重みで押さえつけるように描きます。


②1歳半~3歳くらいになると、線や曲線、円などを自分の意思を持って描けるようになってきます。

意志を持って肩や胸を使って描いています。


③3~4歳になると、ぎこちないですが、丸や三角、四角などを描き、それに対して食べ物や人物などの意味を見出します。

このころになると、肘の動きもコントロールされ始めます。


④4~5歳になると簡単な図形を組み合わせて、自分の知っている生き物などを描くようになります。

大小様々な図形を描くので手首や指先をコントロールする必要があります。


⑤5~6歳になると、このころには少し複雑な線や図形も描けるようになります。

知的にも情緒的にも発達が進み、自分の周囲の物の概念を理解したり、物の大小や関係性も理解して描きます。

家の前に立っている自分の様子を描けたりしてきます。

このころには指先をコントロールする力がますます伸びていきます。


未就学の年齢はここまでなので、紹介はこのあたりまで。

ここに載せている年齢はあくまでも平均であり、発達には個人差があります。



もちろん、こういった絵の発達を見ていく中で知的な能力や認識、他者との関係性の発達など、体の機能とは別の要素も大切になってきます。

ですが、絵の進化は体の発達もある程度反映しています。

体重を乗せてこすり付けるように描いていた段階から、胸→肩→肘→手首→指先というように「中心から末端へ」体をコントロールする力が伸びていく様子がよくわかります。


これは絵に限らず、体の操作全般に言えることです。

手先が不器用な子に必要なことは、


①大きく体を動かして遊ぶ経験を沢山積むこと(段階を満たしていく)

②自分の体を意識してコントロールする経験を沢山積むこと


スパーク運動療育西京極スタジオでは、大きく体を動かす経験はもちろんのこと、様々な遊びを通じて自分の体を意識してコントロールする経験も、遊びを通してたくさん積んでいただくことが出来ます。



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