12月は行事が多く、寒さも本格的になり、子どもたちにとって「変化の多い季節」です。
未就学児は環境の変化に敏感なこどもが多いため、普段より気持ちや行動が不安定になりやすい時期です。
1 環境の変化が多く、気持ちが揺れやすい
12月は発表会やクリスマス会などイベント続き。
年の瀬に向けて家庭も忙しくなり、生活リズムが乱れやすくなります。
<よく見られる姿>
・そわそわして落ち着かない
・こだわりが強くなる
・スケジュール変更に弱くなる
・突然泣いたり、怒ったりする
<療育でできること>
・活動の見通しを丁寧に伝える
・急な変更は避け、変わるときは事前に説明する
・こどものペースで参加できるよう調整する
2 寒さで身体が固まりやすい
気温が下がると体が縮こまり、動きにくさが出やすくなります。
<よく見られる姿>
・手がかじかんで細かい作業がしにくい
・姿勢が崩れやすい
・エンジンがかかりにくい又は動きすぎてしまう
<療育でできること>
・活動前に「体を温める時間」をつくる
・手先を使う課題の前に簡単な運動を入れる
・休憩をこまめに挟む
3 刺激が多くて疲れやすい
クリスマスの飾りや音、年末の慌ただしさ。
子どもにとってはいつも以上に刺激がいっぱいです。
<よく見られる姿>
・集中が長続きしない
・気が散りやすい
・同じ質問を何度もする
<療育でできること>
・「今やること」を視覚的に見えるようにする
・量より質の活動へ変更し、負担を調整
・選択肢を用意して自己決定を支える
4 言語、コミュニケーションが難しくなることも
「プレゼントは?」「サンタさんくる?」など、12月は質問が増える季節。
言葉が追いつかない子には負担になりやすいです。
<よく見られる姿>
・言葉に詰まる
・返事に時間がかかる
・お友だちと言い合いになりやすい
<療育でできること>
・短く、はっきり伝える
・話題が負担になっていないか観察する
・聞かれない時間や休める空間を確保する
5 「できない」ではなく「がんばっているサイン」
12月の不安定さは心や体が頑張りすぎているサインです。
子どもたちは、環境の変化や刺激に対応しながら毎日を一生懸命過ごしています。
<大切にしたいこと>
・小さな成長を見逃さず伝える
・子どものがんばりを丁寧に拾う
・「今日は疲れやすいかもしれない」という前提でかかわる。
一年のまとめが始まる12月。
子どもたちも大人も忙しく、気持ちが揺れやすい季節です。
そんな時期だからこそ、カプリスでは子どものペースを大切にし、「安心して過ごせる時間」を増やしていきたいと思います。