「子どもが、友達に勢いよく抱きついたり、親が寝ている時に上に乗ってきたりするんです。」
こんなお悩み、ありませんか?
子どもはどうしてそんなことをするのでしょうか?
行動をやめさせようとして、
「やめて!」「ダメでしょ!」「痛いでしょ!」など子どもを怒るのは、かえって逆効果かもしれません。
このような子どもは、固有感覚の情報を脳にうまく取り組む力 が弱いかもしれません。
他者から思えば、強くて痛い刺激かもしれませんが、
子ども自身は弱く感じていて、より強い刺激が欲しくてそのような行動をとっている可能性があります。
感覚情報の受け取りが弱い子どもは、脳に十分な刺激が届かないためボーっとしていることが多く、
子ども自身が無意識に、覚醒レベルを高めるような遊びを行うこともあります。
そして、このような子どもは幼稚園や小学校などでお友だちとトラブルになることも多く、
「あの子は乱暴で、危ない子」と誤解されてしまうことがあります。
でも、子ども自身は、強く抱きつきたくて抱きついているわけではなく、
お友達にわざと嫌がることをしているわけでもありません。
力加減がわからないために、「乱暴な子」と誤解を受けてしまうだけなのです。
では、私たち大人は、このような課題を抱える子どもをどうサポートしていけば良いのでしょうか?
それには、
「固有受容感覚がしっかり入る遊びや活動を取り入れる」 ことが重要です!!
例えば、荷物を持ったり、新聞を破ったり、綱引き、押しくらまんじゅう、おんぶ、トランポリン、など。
固有受容感覚・・・身体の位置やはたらき、力の入り具合を感じる感覚です。
筋肉や関節を使って感じます。
また、抱きつくことが多い子どもは、固有受容感覚の刺激だけではなく、
抱きつくことで得ることができる感覚の満足感を欲している可能性も考えられます。
このような場合は相撲など、人と人とが触れあうことが出来、尚且つ力をたくさん使う遊びなどがお勧めです。
さらに、「やめて!」「ダメでしょ!」と大人が反応することが面白く、繰り返している可能性も考えられます。
その場合は、強く反応せず、違う遊びに誘うなどがお勧めです。
例)子どもが抱きつく。→ 言葉や態度で反応しない。→抱き付いてきたところから、大人側が相撲など違う遊びに切り替える。
また、お友達とのトラブルを減らすためにも、子どもがお友達に抱きつくなどした時には、
「〇〇くんのこと大好きだから抱き付いているんだよ」など、肯定的な言葉を大人から伝えるのも良いかもしれませんね。