写し絵における効果

年中・年長児さんの小集団療育では、写し絵に取り組んでいます。

写し絵とは、お手本の上に白い紙を重ねてなぞる遊びです。

見本の絵を紙の上から、鉛筆などでなぞると、思い描いた絵に極めて近い作品ができます。

写し絵はさまざまな面で子どもの発達やスキル向上に役立つことが知られています。特に発達障害や学習障害を持つ子どもにとって、写し絵は次のような効果をもたらす可能性があります。


1視覚・運動協調性の向上

・写し絵は、目で見たものを手で再現する過程を通じて、視覚と運動の協調性を養います。これにより、手先の器用さや細かい動きをコントロールする力が向上します。

・視覚と手の動きを一致させる練習ができるため、書字のスキル向上にもつながります。


2集中力の向上

・写し絵を行う際には、細部を観察し、慎重に線をたどる必要があります。これにより、集中力が養われ、持続的に一つの活動に取りくむ力が強化されます。

・絵を完成させるという達成感が集中力を持続させる動機付けになります。


3自信と達成感の向上

・写し絵は、比較的簡単に形を再現できるため、成功体験を積みやすいです。これにより、自己肯定感や自信が高まり、次の課題に取りくむ意欲が生まれます。

・「できた」という経験が、他の活動に対しても積極的に挑戦する姿勢を育む可能性があります。


4認知能力の向上

・線や形、パターンをたどることで、形状認識や空間認識が向上します。これらの認知スキルは、他の学習活動や日常生活にも応用可能です。


5創造性の発展

・初めは写し絵として作品をなぞることから始まりますが、次第に自分のアイディアやアレンジを加えるようになることで、創造性が育まれます。

・写し絵を通じて得たスキルを応用して、自分で絵を描く力が発展することもあります。


6感覚統合の促進

・写し絵はでは、視覚的な入力とそれに対する運動的な出力が統合されます。これが、感覚統合のトレーニングになります。

感覚統合が改善されると、生活全般においても自分の身体や周囲の環境に対する理解が深まり、適切な反応ができるようになります。


7社会的スキルの向上

・お友だちと写し絵を見せあったり、感想を言いあったりする機会が増えます。これにより、コミュニケーション能力や協調性が向上します。


写し絵はこれらの効果を得る為の療育手段です。

楽しく取りくみ、自信を育み、さまざまなスキルを総合的に発達させることが期待できます。

カプリスで完成させた、写し絵を是非一緒に見てあげてください!!

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