触って触られて自分の体を知って行こう

(触って触られて自分の体を知って行こう!)

突然ですが、目を瞑って耳を触ってみて下さい。

出来たでしょうか…?

当たり前に出来ることかもしれませんが、これが出来るのは自分の体を頭の中で思い描けているから。

見えなくても体の大きさを把握しているからなんです。

まだ生まれて数年の子どもたちはこのお母さんお父さんが出来るすごい技を習得中。

どうやって習得していくのか一例をご紹介させていただきます。


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(こんなことありませんか?)

ぶつかりやすかったり、手先が不器用な気がしたり、転びやすかったり…。なんだか気になるな。と思うことはありませんか?

一概にこれが理由!ということは出来ませんが、いくつか当てはまった場合ボディーイメージの形成が関係しているかもしれません。


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(ボディーイメージとは?)

ボディーイメージとは自分の身体イメージのこと。

自分の体の輪郭はどこなのか?どこをどのように動かすとどれぐらい動くのか。全てボディイメージを持っているからこそ把握できることです。

小さいトンネルをくぐるときにぶつからないように体をかがむのはこのボディイメージが形成されているから。人とぶつからないように避けたり出来るのもこのおかげです。


形成が未熟だと、自分の体の輪郭がもやがかかっているかのように分からない状態。結果、人や物との距離感が掴みづらくなり日常生活でトラブルがおきやすくなります。


☆6歳ぐらいには大体完成するそうなのでまだスパークに来てくれる子ども達は形成する時期に当たります。


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(まずは自分の体を知っていくことから)

ボディイメージは急に形成されるものではありません。形成するための前の段階があります。

ボディイメージはまず、自分の体という存在に気付くという段階が極めて必要。その段階とは、触覚・前庭覚・固有受容覚という3つの大きな感覚を受け取っていく段階のこと。

(各感覚の説明は下記の表を参考↓)


たくさん触れ合って愛着を感じ、重力や傾きなどを経験しバランスを取り、体をとにかく動かしてみながら子供たちはこの世界の中に自分の体が存在していることを理解していきます。


そして次は視覚(目で見る情報)で自分の体に意味づけを行っていきます。

「こんな形をしているのか。こんな大きさなのか。なるほど…。」そんなことを知っていくうちに出来上がるのがボディーイメージです。



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(3つの感覚を使った具体的な遊び ①ふれあい・じゃれつき遊び)

ボディーイメージを形成するうえで大切になる先程説明した3つの感覚を使った遊びをご紹介していきたいと思います。

1つ目はふれあい・じゃれつき遊び。

スパークでは積極的に抱っこやおんぶ、くすぐりなどスキンシップを取るかかわりを行っています。

例えば、抱っこ遊びでよくするコアラさん。この遊びの中で、


①人肌に触れながら安心する(触覚)

②上下や左右、色々な速さで揺らされたり浮遊感を感じる(重力)

③落ちない様に体全体を使ってしがみつく(固有受容覚)


という3つの感覚を感じ、ボディーイメージの形成に繋がる土台作りをしています。

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(3つの感覚を使った具体的な遊び ②感覚遊び)

2つ目は感覚遊び。

すずらんぽんぽんやボールプール、エアホイール、布ブランコ等をスパークでは行っています。

例えば布ブランコでは、


①ふわふわのタオルが肌に当たる感覚(触覚)

②上下左右、回転等様々な速さ方向で揺れたり浮く感覚(前庭覚)


を感じます。

お家のお布団で「まきずしにちゃおう!」と言って子どもを巻いたり、くすぐり合って遊んだり、抱っこやおんぶをしてみたり、体で木登りをしてもらうなどでも効果大なので、是非時間がある時にしてみて下さいね。



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(スパークではボディイメージの形成を促します)

スパーク西京極、四条段町ではふれあい遊びや感覚遊びを通してボディーイメージの形成の土台作りを行いながら発達を促していきます。

楽しい遊びの中で「お腹にタッチ!」「足をパクパク!」等、体を意識するような声掛けややりとりを繰り返していきます。

自分の体の存在を把握し、社会(周りの大人や環境)に受容されている、愛されているという絶対的な安心感の元、体を動かしたり社会に働きかける楽しさを育んでいきます。



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ものをよく噛む?

日常のお子様のご様子を伺うと、「気付けばなにかを噛んでいて」とお話しされる保護者の方がいらっしゃいます。お洋服の襟を噛んですぐにお洋服がダメになってしまったり、爪を噛んでしまって全然爪が伸びてこなかったり・・・

 

注意してもなかなかやめられなかったり、お子様自身も気付いていないくらい無意識の行動であることもあります。

 

では、どうして子ども達は何かを口に入れて噛んでしまうのでしょうか。

 


癖として出るもの

指しゃぶりの延長にあり、気持ちを落ち着かせる精神安定剤のような役割をもつものです。3歳頃には減ってくるとされていますが、その後代わりのものを口に入れるようになり、それが癖となって長く続くことがあります。特にてもちぶさたになってしまったとき、反対に何かに集中しているときに無意識に口に入れていることが多いです。

 

これは子ども自身が癖を自覚して直そうと意識することで直ることが多いので、無意識のうちに行っている時は気付けるような声掛けをしてあげるのが良いかと思います。

 

不安や緊張度が高い時に出るもの

欲求不満や緊張、不安を感じている時に見られるものです。最近物をかむようになったな、と気づいたときには一度、物をかみ始めた時期に大きな環境の変化や緊張、不安を抱えてしまうような出来事が無かったかを考えてみるのも良いかも知れません。

 

不安や緊張が原因と思われる噛み癖が出ているときにはあまり細かいことを注意したり叱ったりせず、子どもがリラックスできる環境を作ってあげることが大切になります。何かを噛んでいても「噛まないで」と声をかけるよりも他のことに注意を向けてあげることが必要です。

 

ストレスの高い時に見られる行動でもあるので、ストレスを下げて安心させてあげるような関わりをしてあげることも効果的です。

 

〇子どもと肯定的なコミュニケーションをとる

 子どもの話に向き合い、気持ちに共感してあげる。できないことを叱るのではなく、できたことを褒めてあげる

 

〇子どもとのスキンシップを増やす

 ギュっとし抱きしめたり、手を繋いだりする機会を増やす

 

〇子どもが好きなことをさせてあげる

 子どもの夢中になれる遊びや、集中できることを大切にする

 

〇子どものストレスの原因を見つける

 日常生活を見直し、子どもにとって安心できる環境を作ってあげる

 


感覚刺激のためのもの


発達に特性のある子どもたちの中には、『感覚鈍麻』という特徴がみられることがあります。感覚鈍麻の子ども達は日常的に受ける刺激が少ないため、自分から感覚刺激を入れようと手をパチパチと叩いたり、グルグルと回ってみたり、自分を叩いてみたり、触り心地の良い物を触ることがあります。

 

口は身体の器官の中でも特に敏感な部位であるとされていて、小さな子どもは口の中に物を入れて様々な情報を判断することがあります。噛んだり口に入れたり唇に触れさせたりすることで様々な情報を判断することがあります。

 このような場合には、本人の意識を口内刺激から逸らし、他の物に意識を向けるよう働きかけてあげるのが良いです。

 



暇つぶしのためのもの

やることがなく暇になった場合、発達に特性のある子どもたちは時間を潰す方法を自分で考えるのが難しい場合があります。そのため、とりあえず自分の好きなことやできることとして感覚遊びをしようとした結果、その場にある物を噛んでしまったり、指しゃぶりをする子どもがいます。


原因としては暇な時間を潰す手段がないことなので、噛み癖のある子でもやることをきちんと伝えたり、次から次へと刺激を与えることで暇な時間をなくしてあげると噛み癖が出なくなる、ということもよくあります。


西京極スタジオと四条段町スタジオ それぞれの療育の特徴について

ようやく緊急事態宣言が明けました。

まだまだ予断を許さない状況ではありますが、

ワクチン接種も進み、感染防止対策を講じながら外出や人との交流を楽しむ日常が戻りつつあります。

さて今回は、宣言解除に伴い、

スパーク西京極、スパーク四条段町、それぞれの療育スタイルの特徴を改めてお伝えいたします。


☆西京極スタジオ☆

療育室大と療育室小、同じ時間帯で最大3名のお子さまに療育を提供しております。

今までは、感染防止の観点から完全個別療育を徹底しておりましたが、宣言解除に伴い、

療育室大は2名のお子さまで空間をシェアして使用する、従来のスタイルに戻させていただきます。

療育室小は引き続き、扉を閉じて完全個室での療育も可能です。

個別療育を基本としつつ、お子さまの発達段階や保護者のご要望に応じて、

お友だちとかかわる機会も持てる療育を提供いたします。


☆四条段町スタジオ☆

とても広い療育室を完備しています。同じ時間帯で最大3名のお子さまに療育を提供しております。

療育開始10分間は、指導員や同じ時間帯のお友だちと一緒に、思いきり走り回る「わくわくタイム」を設けています。

お友だちの存在を意識しながら有酸素運動を行った後、落ち着いてそれぞれの個別療育に入ります。

療育中にお友だちの遊びに興味を持ったり、一緒に遊びたいなと思ったりしたときは、

お子さまの発達段階や保護者のご要望に応じて、

他者とのかかわり方やコミュニケーションの力を育める環境をご用意しています。


引き続きスパーク西京極、スパーク四条段町ともに、

手洗いうがい、検温、マスクの着用、使用する場所や遊具の消毒、ワクチン接種等感染防止対策の徹底に努めております。

施設の見学・体験も随時受け付けております。

ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。


スパーク事業部

熊谷


急な予定変更が耐えられない

急な予定変更があると、癇癪を起こしてしまったり、パニックになったりしてしまう子も少なくありません。

今回は一般的によくあるその原因と対処の仕方について書いておこうと思います。


急な予定変更で見通しが崩れる不安

急な予定変更でパニックに陥ってしまう子たち。

その原因の1つとして考えられているのが、見通しに対しての不安です。

見通しを立てるのが苦手な場合、急な予定変更によってどうなるかをすぐに理解出来ない場合があります。


急な予定変更が受け入れられない

できるだけ早く予定の変更を伝えてあげることができればベストですが、毎回そうもいかないと思います。

例えば、急な天候の悪化で予定が変更になるなど。

大人でも急な予定変更を受け入れがたい時がありますが、まだまだ発達段階にある子どもたちにとってはもっと受け入れ難い場合があります。


思い通りいかないことが積もり積もって

順番や日々のルーティンなどに強いこだわりがある場合や、予定変更が起こるまでに思い通りいかないことが積もりに積もっている場合、癇癪やパニックを起こしてしまうことがあります。


もちろんこれら以外にも急な予定変更で癇癪になる原因は様々あると思われますが、一般的に言われる対処法をご紹介していきます。


対処法①:見通しを立ててあげる

急に予定が変更になって見通しが立たない不安がある場合、予定が変わったことだけを伝えるのではなく、新しい予定ではどんなことをするのか、その後はどうするのかなどを丁寧に伝えて見通しを立てるお手伝いをしてあげる必要があると言われています。


予定表やイラストなど、視覚的にわかりやすい物を事前に用意しておくことも効果的です。


対処法②:最初から変更になった場合も伝えておく

急な予定変更の可能性があらかじめ分かっている場合は、B案も伝えておきます。

「お天気だったら公園に行こう」「もしも雨が降ってきたら、お家で遊ぼう」などです。


もしも当日に雨が降ってきて遊びに行けなくなった場合でも、見通しが立っている分、受け入れやすくなります。


対処法③:パニック中の子どもから少し離れる

離れるといっても完全に放置するわけではなく、少し距離をとって見守ります。

パニック中のお子さんに対して、大人も感情的に伝えてしまうとパニックに拍車がかかってしまう場合が多いです。

とはいえ、冷静に理性に働きかけるような言葉で言って聞かせようとしても、パニックの時の子どもの耳には入りにくいです。


大人の私たちはいずれかの方法を取りがちですが、逆効果になる可能性もあります。

だからこそ少し距離をとって、こちらが冷静になる必要があります。

また、子どもがパニックを抑えるにはある程度の時間もかかります。


ただし、癇癪のせいで怪我してしまうようなことがある場合は止めてあげれるように構えておいてください。

もしも可能であれば落ち着ける場所に連れていってあげて、落ち着きが出てきてから改めてお話をするのが効果的です。


どのお子さんにも必ず効果がある方法とは言えませんが、もしも癇癪やパニックになってしまった際の参考になれば幸いです。

「スパーク運動療育四条段町スタジオ」 10月1日新規開設が決まりました♪♪

この度、「スパーク四条段町スタジオ」新規開設が、10月1日に決まりました。

療育時間はスパーク西京極と同様、以下の5枠です。

①09:30-10:30 ②10:45-11:45 ③13:30-14:30

④15:00-16:00 ⑤16:15-17:15

個別療育を基本としますが、西京極とは異なり完全個別ではありません。

同じ時間帯のお子さまの発達段階と興味に応じて、空間をシェアしながら一緒に遊ぶことも可能です。

(四条段町スタジオ配属の職員は、先行してワクチン接種を完了しています。)

インスタグラムには、職員紹介もアップしておりますのでご覧ください。

おかげさまでオープン前のお問い合わせも多く、見学も随時承っております。

是非お気軽にご連絡ください。お待ちしております!!


🌸スパーク運動療育四条段町スタジオ🌸

京都市右京区梅津南上田町2番地 段町ビル

電話 075-873-2021(受付時間 9:10-18:10)

癇癪時の落ち着き:その場から離れてみる

お子様が癇癪を起こしてしまった時にどうすれば落ち着けることができるのか。

これは私たち療育のスタッフにとっても試行錯誤の日々ですし、保護者の方にとっても同じだと思います。


なんといっても子ども一人一人で性格も違いますし、その日の状態や癇癪を起こしてしまう原因も毎回違います。

ですので、「絶対これが良い!」という答えはないと思います。


でも、「この方法が良かった」と保護者の皆様からよく聞く対応や、療育の現場の中で効果が出やすかった方法はあります。


今回はその一つである「その場から離れてみる」という方法について書いておこうと思います。


少しでも落ち着いた環境に身を置く

癇癪を起こしてしまった場合、泣きじゃくったり大きな声でじたばたとしてしまったり。

何かこちらから言うと、余計と癇癪がエスカレートしてしまったり。

悪循環に陥ってしまう、、、。

癇癪を起こしている時の子どもたちの頭の中は大洪水。

声を掛けても何をしても、処理しきれずに余計とパニック。


その時に、一旦その場から離れて、別の場所に連れて行ってあげることで話がしやすくなることがあります。

可能であれば静かな場所や、視覚からの情報が少ない場所がおすすめです。

お家であれば、癇癪を起こしたのとは別の部屋に行く。

外出先なら、人が余りいない所に行くなどです。

療育に来てくださる子たちも、癇癪を起こしてしまった時に衝立をしてあげると比較的落ち着きやすかったりします。


耳や目からの情報を可能な範囲で減らします。

その中で少しクールダウンできてきたらお話をしてみるという流れです。


これでクールダウンに成功すると、子どもが自らその場から離れてクールダウンしたというお話しもあったりします。

上手くいくかどうかは個人差がありますが、手段の一つとして試していただければ良いかなと思います。



「スパーク運動療育 四条段町スタジオ」新規開設予定のお知らせ

残暑厳しい毎日が続いておりますが、皆さま体調はいかがでしょうか。

緊急事態宣言中の新学期、何かとストレスの多い毎日です。

お子さまが笑顔で、スパークでの楽しい時間を過ごせるように。

明るく元気な指導員たちが、お子さまの通所をお待ちしております!


さて今秋、新たに「スパーク運動療育四条段町スタジオ」を開設する運びとなりました。

西京極スタジオに通われている保護者の皆さまには、改めて ”開設のお知らせ” をお渡しいたします。

療育の基盤、わたしたちが大切にしている姿勢などは、どちらのスタジオも変わりありません。

四条段町スタジオのほうが通いやすいなどございましたら、またご相談ください。

今年度中には相談支援事業所の開設、次年度以降は小集団療育や学習支援型の放課後等デイサービスの開設も視野に、

より広い視点でお子さまに寄り添い、発達に寄与できるよう、保護者の皆さまと共に悩み成長できるよう、

職員一同、引き続き努めてまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。


🌸スパーク運動療育四条段町スタジオ🌸

住所:京都市右京区梅津南上田町2番地 段町ビル

   (梅津段町交差点を西へ。1つ目の信号、南西角「平杉耳鼻咽喉科クリニック」の南隣の2階建ビルです。)

開設予定:9月下旬(開所日が決まり次第、お知らせいたします。)


スパーク西京極

管理者 熊谷

四条段町スタジオで研修を行いました

新しく開所予定の四条段町において、東京のスパーク本部から清水先生と酒井先生をお招きし、研修を行いました。

また、他事業所の先生も研修に加わっていただきました。


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3日間みっちりと研修をしていただき、スタッフも療育について改めて深く考えることができました。

研修で得たことを活かして、新しい四条段町スタジオも西京極スタジオも更に良い療育を提供できるようにしていきます。


ご協力いただいた先生方、3日間ありがとうございました。


100%を知っているから加減が出来る

「力加減ができなくて」というお悩みをスタジオでもよく聞きます。

子ども達は遊びや日々の生活、他者との関りの中で力加減を知っていきます。

その中で一般的に言われていることが、「100%を知ること」です。


力加減がなぜ大切?

力加減ができるようになることは、個人単位での心身の成長だけでなく他の子と遊んでいく中でも大切になってきます。

工作や食事などの細かい作業をする際などに、力加減が出来ていないと上手くいきません。

お友達との関りでも、毎回強い力で触れ合っていると上手く関わることがで難しくなります。

好きなアニメのごっこ遊びなのに本気で叩いてしまうなどはよくある例かと思います。


力加減を少しずつできるようになっていくことで、できることも増え、さらに発達も進んでいきます。


まずは思いっきり体を動かすことから

力加減を覚えるにはまず自分の出せる力の100%を知る必要があります。

上限を知らない状態で30%、50%などに調整しようとしても難しいです。


スパーク西京極でも力加減が苦手な子たちは少なくありません。

もちろんその都度「そっとだよ」と声を掛けたりお手本を示したりはします。

ですが、それと同じくらい、思いっきり体を動かして楽しく遊んでもらうことも大切にしています。


特に強く押したり引いたり、思いっきりジャンプしたり、投げたり、全身を大きく使うことで100%の力を出す遊びを十分に満たしてあげます。


「そっと握ってね」と伝えることも必要ですが、子どもたちにとっては全力で握る経験も同等に大切なことです。


スピードも同じ

力加減だけでなく、スピードも同じです。

そっと歩く、止まる、ゆっくり走る。

それができるようになるためには、全力で走る経験が必要です。


思いっきり走るとどれくらいのスピードが出るのか。

それがわからないと、「ゆっくり」がどれくらいかは分かりにくいです。


調整する力を伸ばそうと、調整する練習ばかりをするのではなく、成長と共に強くなっていく100%の力を知るためにも全力で遊べる機会をたくさん作っていきたいものですね。




運動学習に必要な褒めと自発的な運動

スパーク運動療育では遊びを通じた運動とやりとりを中心に子ども達の発達を促しています。

その中でも褒めることと、自発的に体を動かすことを大切にしています。

どうしてそれが大切なのか、脳科学の観点から簡単にお話ししていこうと思います。


運動の発達を支える脳の領域は2つ。

大脳基底核と小脳です。


小脳は以前もブログに書きましたので、併せてご覧ください。


ご褒美大好き大脳基底核

大脳基底核は運動学習を担う領域の1つで、特に報酬への反応が大きいです。

脳にあるドーパミン(嬉しい感情やご褒美で分泌)というホルモンの8割近くがこの大脳基底核に集まると言われています。

大脳基底核は運動の良し悪しを、ドーパミンの分泌具合で判断しています。


運動が出来た直後に、子ども自身が「嬉しい」と思えること、そして褒めという大人やお友達からのご褒美がもらえられることで活性化し、運動を定着させていきます。


スパークでは褒めることをとても大切にしています。

褒める効果は運動の学習以外にも自己肯定感をあげることや、さらなる行動を促す原動力になるということが分かっています。

スパークで褒めるメインの理由はそっちなのですが、実は運動学習の面でも役立っています。


失敗と自主性が大好きな小脳

もう1つ運動学習に大きく関わっているのが小脳です。

小脳は失敗から学びます。

失敗した運動に対して調整して再度チャレンジしていく過程で活性化し、運動を学習していきます。


また、小脳は本人の自主性や創造性によるところも大きく、自発的な運動や遊びでさらに働きます。

スパークでは、子どもの「やってみたい」という気持ちや自由な発想を大切にしています。

その中で体を動かすことで、運動面での発達も促されていきます。




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